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MTB整備でよく使う締め付けトルク集【自転車メンテナンス】

MTBの整備をしているとしばしば締め付けトルクを忘れてメーカーHPや自分のブログ記事で確認するのだが、サッとトルクだけ確認できるようにまとめてみました(WEBにアップしていると、自分でも調べやすいので)。

ブックマークして頂けると、簡単にMTB整備で使うトルクを調べられますよ。

 

おススメトルクレンチ

自転車の締め付けトルクは軽いものは2N·mから重いもので60N·mくらいまで幅があるので、トルク範囲の狭いプリセット型ではトルク範囲の異なる2本を使いわける必要があったが、昨今ラインアップの増えてきたデジタルトルクレンチはトルク設定幅が広いので1本でカバー可能だ。

48Rが自転車整備で使っているトルクレンチはSK11のSDT3-60というデジタルトルクレンチで、締め付けトルクの範囲は3N·m~60N·mと広く、自転車整備はこれ1本でカバーできる(値段もそれほど高くないし、サンデーメカにはこれくらいの価格帯の工具で十分)。

 

デジタルトルクレンチのメリットはプリセット型トルクレンチに比べてトルクの設定範囲が広いのと、締め付けトルクをリアルタイムで画面確認できること。

上の画像のように、トルクレンチの画面で締め付けトルクをリアルタイムで把握できる。これによって、これくらいの力なら10N·mだなとか、手ルクレンチの精度も上がるってもの(整備しているとレンチが入らなかったりスパナしか使えなかったり逆ネジだったりで、手ルクレンチの出番は少なくないのだ)

電池もサンデーメカニック程度の使用頻度では2年くらい持ちます。

 

デジタルトルクレンチを導入してから、東日のトルクレンチ2本がSK11のデジタルトルクレンチ1本になって工具箱も軽量化!

プリセット型トルクレンチの設定トルクレンチに達した時のカチっていう反動も心地よくて好きなんだけどね。

 

MTB整備 締め付けトルク一覧

一般的な整備は大体網羅していると思います。

表が見切れている場合は横スクロールします。

部品 ネジサイズ 締め付けトルク
ブレーキキャリパー シマノ 5mm 6-8N·m
SRAM 5mm or T25 9.5N·m
MAGURA T25 6N·m
ブレーキディスク シマノ センターロック 専用工具 40N·m
シマノ 6穴 T25 2-4N·m
SRAM T25 6.2N·m
MAGURA T25 4N·m
ブレーキレバークランプ シマノ 5mm 6-8N·m
SRAM T25 5.5N·m
MAGURA T25 4N·m
ブレーキパッドピン シマノ 3mm 1-1.5N·m
SRAM 2.5mm 1N·m
MAGURA T25 2.5N·m
シフトレバー シマノ 4mm 3N·m
SRAM 5mm 4N·m
ヘッドキャップ メーカー指定トルク優先。メーカー指定トルク不明の場合は4N·m
ステム メーカー指定トルク優先。メーカー指定トルク不明の場合はコラム側5-7N·m/ハンドル側5-7N·m
ディレイラー シマノ 5mm 8-10N·m
SRAM 通常 5mm 11N·m
SRAM UDH 8mm 35N·m
SRAM UDHハンガー 8mm 25N·m(逆ネジ)
スプロケット シマノ 専用工具 30-50N·m
SRAM 専用工具 40N·m
BB(右側は逆ネジ) シマノ ホローテック2 専用工具 35-50N·m
SRAM dub 専用工具 50N·m
RACEFACE 専用工具 40N·m
Ethirteen 専用工具 41N·m
クランク シマノ クランクキャップ 専用工具 0.7-1.5N·m
シマノ 左クランクアーム 5mm 12-14N·m
SRAM dub 8mm 54N·m
RACEFACE 8mm 50N·m
Ethirteen 8mm 40-45N·m
ペダル(左ペダルは逆ネジ) メーカー指定トルク優先。メーカー指定トルク不明の場合は30N·m
スルーアクスル フロント FOX KaBolt X 6mm 5.1N·m
FOX KaBolt 6mm 9N·m
FOX Float 40 5mm アクスル2.1N·m
ピンチボルト2.1N·m
Rockshox Maxle 15mm径 6mm 9-13.5N·m
Rockshox Maxle 12mm径 5mm 9-13.5N·m
スルーアクスル リア フレームメーカー指定トルク優先。メーカー指定トルク不明の場合は12N·m
シートポスト アルミポスト シートクランプによるが
4-5mm
5-6N·m
カーボンポスト 4N·m(+滑り止めグリス)
ドロッパーポスト 4N·m(+滑り止めグリス)
ロックオングリップ グリップメーカー指定トルク優先。メーカー指定トルク不明の場合は2N·m
フルサスフレームのリンク フレームメーカートルク値に従う
リアサスペンション フレームメーカートルク値に従う。不明の場合は15-18N·m

 

 

ペダル締め付け時の注意点

ペダルは漕いでいると締まる方向に力が働くので、軽いトルクで締めても大丈夫という意見も見かけるが、ペダルのネジ部が緩い状態で漕いでいるとネジ山が摩耗して最悪ペダルが外れる場合がある(ネジ山が摩耗で潰れるので、クランクアームもオシャカ)。

また、締め過ぎてもペダルが固着して外れなくなるので、30N·m程度で締めた方がトラブルが少ない(あまりきついトルクで締めると固着して外れなくなるので、メーカー指定トルクが50N·mでも48Rは30N·mで固定している)。

 

 

シートポスト締め付け時の注意点

カーボンシートポストは締め付けすぎると割れるので、絶対トルクレンチで締め付けよう。

また、ドロッパーシートポストも締め付けすぎるとアウターが変形してシートポストが伸びなくなるので、これまたトルク管理は必須である。

4N·mではズレる場合もあるので、専用の滑り止めケミカルを使えば完璧である。

カーボンシートポスト(ドロッパーポスト)の締め付けにフィニッシュライン ファイバーグリップで適正トルク管理

カーボンフレームやシートポストを規定トルクで締め込んでも、サドルがずり落ちた経験はないだろうか? とはいえ、カーボンフレームにカーボンシートポストを規定トルク以上に締め込むと、カーボンの破損が心配、、 ...

続きを見る

 

 

Maguraのブレーキレバークランプの締め方

MAGURAのブレーキレバーは2本のクランプで固定するのだが、上のボルトを4N·mでクランプとレバーの隙間なく締めてから、下側のボルトを4N·mで締める。

そしてレバーをハンドルを軸に回転方向に力いれて、簡単には回転しないが、力を込めるとブレーキレバーが回転するくらいの固定力か確認する。ブレーキレバーを完全固定しないのは、転倒したときにレバーが回転することで衝撃力を逃すためだ(ライドするだけで回転するようなら増し締めして調整する)。

 

ディスクローターの締め方

ディスクローターは車のホイールのように対角締めが基本。

 

また、ボルトを刺しただけの状態だとガタがあるので、ディスク本体を右方向に回してガタをとった状態でボルトを締めていくと安定してセンターがでるようになる。

左回りではなく右回りでガタを取るのは、ブレーキかけた時にディスクにかかる力と同じだから(左回りでガタを取ると、ブレーキかけたらディスクがズレてしまう可能性がある)。

 

ブレーキキャリパーの締め方

ブレーキキャリパーのボルトを通す穴は長穴になっている。

これはフォークやフレームによってキャリパ取り付け穴とブレーキディスクの位置関係に微妙な差があるので、それを吸収するためである。従って、この長穴をちゃんと調整して締め付けないと、ブレーキ引きづりの原因となってしまう。

 

手順として、

  1. 一度ブレーキキャリパーを固定してから手でギャリパーを動かせるくらいまで少しだけ緩めてやる。
  2. ブレーキを何度か握りキャリパーのセンター出しをする
  3. ブレーキを握ったまま規定トルクで締める。

 

 

ステム(ハンドル側)の締め方

ステムにハンドルを固定するときは、ステム本体とクランプのギャップが均等になるように対角締めで徐々に規定トルクまで締め込んでいく(一気に規定トルクまで締めない)。

特にカーボンハンドルは締めすぎると破断のリスクがあるのでご注意ください。

 

 

緩んで欲しくないネジはマーキング

緩んで欲しくないネジはたくさんあるけど、緩んでないかレンチ片手にチェックするのは面倒な作業。

そう言う場合はネジに油性マーカーでマーキングするのがオススメである。

見るだけで緩みが一瞬でチェックできるので、めちゃくちゃ重宝している。また、消したいときはパーツクリーナー染み込ませたウェスで拭けばOK。

(あと、頻繁に脱着する部分はフレームにトルクをメモってたりします)

 

 

MTB 締め付けトルクまとめ

ネジは締め付けトルク不足だと緩むし、締め付けトルク過多だと部品やネジの破損、動きが渋くなるなどの不具合が発生するので、適切なトルク管理をしましょう。

 

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