カーボンフレームやシートポストを規定トルクで締め込んでも、サドルがずり落ちた経験はないだろうか?
とはいえ、カーボンフレームにカーボンシートポストを規定トルク以上に締め込むと、カーボンの破損が心配、、、(実際に壊れます)
そんな時は、表面の摩擦係数をあげる専用ケミカルを使えば、規定トルクで締め込んでもサドルをしっかりと固定することができ、ずり落ちトラブルを回避できます。
ちなみに、MTBで一般的なドロッパーポストも締め付け過ぎると動きが渋くなる(48Rはこれに悩まされた)が、専用ケミカル併用で4N·mで締め付けることでバッチリ問題解決されました。
強度面におけるカーボンとアルミの違いとは
カーボンはざっくり言うとアルミに対して以下の特徴を有する。
ポイント
・軽い
・フレーム成型の自由度が高い
・弾性率が高い(変形しにくい)
・衝撃に弱い(一気に破断する)
強度面でいうと、力が加わっても変形しにくい半面、耐えらられる以上の力が加わると一気に破断してしまう性質がある。
一方でアルミは強い力がかかっても一気に破断せず、塑性変形(力が解放されても元の形に戻らない変形)することで一気に破断することはない。
カーボンフレームが落車などでクラックが入りやすいのはこのためだ。アルミフレームだったら衝撃が加わっても凹みが発生するだけで、クラックになることはない。
今回のシートポストの場合で言うと、シートポストクランプを強引に締め込んでしまうと、カーボンは割れてしまうが、アルミは跡がつく(塑性変形する)だけで破断に至ることはない。
はい、カーボンシートポストを締め込み過ぎで一本壊しました!(サンデーメカニックは失敗によって強くなっていく、涙)ズレるかって、強引に締め込んではイカンよ。
同様に締め込む側もカーボンフレームなら、フレーム側も破断のリスクがある!何十万もするカーボンフレームにダメージなんて、そら恐ろしいよね。
カーボンパーツの締め付けには専用ケミカルを
適正トルクでもずり落ちないように、専用ケミカルでシートポスト表面の摩擦係数をあげよう。
表面の摩擦係数を上げ、クランプの締め過ぎによるカーボン パーツの疲労や内部亀裂を防ぐことができる。
カーボンパーツの締め付けには必須のケミカルだ。
使用方法
クランプする場所に薄く塗って、規定トルクで締めるだけである。
ケミカル自体は、グリスにザラザラとた硬質な石粒のようなものが混入されている。
カーボンシートポストに薄く塗って。
5N·mで締め付け。
ドロッパーポストもオーバートルクで締め込むと動きがスムーズじゃなくなるので、同様にケミカルをつけて4N·mで締め付けた(ドロッパーポストの指定トルク)
48Rにとってはこちらの対策がメイン。
カーボン-カーボンだけでなく、カーボン-アルミでも摩擦力を稼ぐことができる。
余談だが、oneup compornentsのドロッパーポスト は軽くてストローク長いのだが、シートポストクランプを強く締め込むと途端に動きが悪くなってシートポストが伸びなくなってしまうので、トルク管理が重要だ。
ついでにカーボンハンドルも。
インプレとまとめ
ダウンヒルバイクでガンガン使っているが、もうサドルがずり落ちることはなくなったし、あれだけ悩んでいたドロッパーポストの動きの渋さ改善とずり落ち対策ができて大満足!やっぱ専用ケミカルすごい!
カーボンパーツは締め込み過ぎると破損のリスクもあるので、ズレでお悩みならケミカルでの対策がオススメです。