今週は久しぶりの山ボード。
北岳バットレスを滑ってきました。
ハイクは紫のライン。
滑りは上の矢印の位置からドロップして、下の矢印から出てきました。
かなり大変で、久しぶりの完全燃焼の山行でした。
以下レポ。
実はこのお山、オフシーズンから狙っていて
ネットで調べたり、下見登山までしています。
メンバーは@suzuyu77(以下ゆうさん)と。
ほんとは北岳登って大樺沢かなと思ってたんだけど
せっかくの機会なので、あわよくばバットレスという計画。
ゆうさんは攻め攻めだし問題ないでしょ、と。
というわけで、荷物も一応ダブルピッケルにプロテクション関係各種にロープと下降器、普段よりかなりの重装備。
GoProや一眼カメラ関係もけっこうな荷物なので、久しぶりに40lザック。
重い。
ゆうさんは基礎ブーツにファットスキー+DUKEという重装備なのに
自転車17キロに登山道アプローチに登り標高差1700mのこのルートに快く参加してくた。
さすが〜
アプローチは前夜から広河原入り。
ここ最近は海外出張からの機内泊や時差ぼけで寝れず
さらに、アタック前日は睡眠時間削って朝イチ八方リーゼンを滑ってたので
完全に睡眠不足状態。
早出を避けるため、前夜に広河原入りして、仮眠してスタートという作戦。快適な冬期小屋。
4:30ハイクスタート。
しばらく歩いたら雪渓末端にでてシールに切り替え。鳳凰三山もくっきり。
日陰で寒い。
今日の予報はFZL2000m程度。
山頂の気温は-7℃予報なので、太陽で雪が緩むことに期待。
右股から登る。前半はシール+クランポンで登れる斜度。白馬大雪渓の急登くらいかな。
後半は急斜面+モナカの下はカチコチな斜面になってきて雪壁クライミン。こけたら数百m止まらないよ。。
モナカの下のカチコチアイスに蹴り込まないと滑ってしまうので、一歩につきキック3発くらい要する。
けっこうしんどい。
ダブピで良かった。
キックステップでペースガタ落ちで、広河原から6時間もかかって稜線へ。
山頂手前の標識あたりに出てきました。
素晴らしい景色。今日は二人で北岳貸切。
肩の小屋は雪の中。仙丈ヶ岳北岳と富士山鳳凰三山富士山アップ。雪少ない。
とぼとぼ山頂手前へ。ここらへんがヒドンガリードロップポイント。
覗き込むと、先が見えないけど、雪はなんとかなりそう。
念のため、下降して雪チェック。うむ、緩んでるのは表面のみだ。見た目に裏切られた!
その下はカリカリやで。。
ま、MFで-7℃予報だし、これがギリギリでしょ。
日射面を繋げばなんとかエッジングは可能か。
今日はロープにギアに備えは持ってきてるし。
二人いるし。
せっかく来たし、っていうヒューマンファクターは除いて判断は冷静に。
さあ、ゆうさん、どうする?どうする?
決断はGO!
出だし5mはピッケルのシャフトが入らないくらい硬いので横滑り。
ちょっと表面緩んでからは慎重にターン。
エッジから伝わる感覚はカリカリだけど、しっかりと噛むので比較的安心。
1ターン1ターンエッジから伝わる斜面の感触を確かめながらぼちぼち下降。
短めのピッチを区切りながら、お互い距離を開けずに。
上部は比較的ターンもし易い斜面。
しかし、MAX45度の斜度計は振り切っている。
無理はできない。
屈曲点から周りの岩が急峻になり、噂の滝が登場。
一個目はなんなく巻いて通過。
しかし、ここら辺から日陰面はカリカリ。
48Rはダブピで横滑り。スキーのゆうさんも片手ピッケルで横滑り。
スラフで流れてガタガタなんで、それでもしんどい。
さらに先でもう少し大きな滝が見える。
じつは、3月に来た理由はここを板脱ずに通過すること。
過去の成功者はここでクライムダウンしているのよね。
んじゃ、ワタクシが滑ってやろうではないか、と。
しかし、今年は雪解けが早いのか、全く滑れませーん。
潔く板を脱いでアイゼンでクライムダウン。
ピッケルのシャフトが刺さらずセルフが取り難く、かなりきわどいアイゼン履き替え。
ゆうさんに板持ってもらって助かった。
壁かよ!
この斜度で履き替えよ。片手でバックル外して片手で板押さえるの怖過ぎ。
だんだんザビエルごっこみたいになってきた。
ここを抜けても一面の急斜面スタジオデブリとモナカでまだまだ大変。
あ〜緊張で、喉乾いた!
バットレス白い三角の頂点あたりからでてきました。
しゃー!!吠える!
あとはとっとと帰るだけ。
ガタガタの雪渓をおりて、さらに登山道の下り。
広河原で振返ってお別れ。
ありがとう北岳。
車に帰ったら18:30。
本日は締めて14時間行動の過去一番のアドベンチャールートでした!
a 48film プレゼンツ。
ゆうさん、こんな企画に乗ってもらってありがとうございました。