久しぶりに雪山ネタでございます。
気が付けば特にTJファンというわけでもないのに(天神平には年一度しか行かないし、モチロンTJクルーとコネクションもない)TJの板は3台目というワタクシメ。
なぜ毎回TJを買うのかというのを考えてみると、ただ単に見た目がかっこいい(と思っている)のと、アンチ巨人的な性格で、周りと被るゲンテンは避けたい、それでもそこそこ評価がしっかりした安牌を掴みたい。
そんな要求をソコソコまんべんなく満たそうとすると、ちょうど良いのがTJ Brandだったりするわけなのです。
TJ Brandは作り手のコダワリを具現化した個性派ボードが多いのだが、今回はそんな想いを汲んだウンチクは語らず、自分の感想メモとしてざっくりインプレッションを書いてみる。
DRIFT(3Dソール)はマジックカーペット
48RのファーストTJ。
ヨメ・ハーンと吉祥寺にお出かけした際、なにげに寄ったスノボショップで衝動買い。
TJシリーズの特徴である、木目カラーと独特なシェイプに一目惚れ。3Dソールにも乗ってみたかったし。
フレックスは柔らかい。
パウダーでの乗り味は魔法の絨毯(乗ったことないけど)。
トップとテールに入った3Dソールで、スルスル、ヌメヌメとパウダーのサーフィスを舐めるように飛んでいく。
パウダーでスライドしても減速しにくいので、沢や壁などの地形パウダーで、面に合わせたライディングで浮遊感とパウダーターンのGを感じながら落ちていくのが楽しい。この乗り味は、テールのにも入った3Dソールが効いているのかもしれない。
TJのカタログにはスピード最高!みたいな表記になっているが、幅が広い板でノーズに抵抗を受けてしまうので、それほど速くはない(ヨメ・ハーンが乗るマロロ154に余裕で抜かれたりする)。前足を踏みこんで斜面と板の角度を平行に近づけても、それほど改善はせず。
テールに入った3Dソールのおかげ、スイッチパウダーもOK。
板が太いので荒れパウでも走破性は高い。
コーデュロイの圧雪バーンは苦手。エッジグリップが低いし、ターン後半の板の反発も弱い。15年モデル?あたりから板のトーションがアップされているので、そこらへんの欠点を意識したものと思われるが、そもそも板のサイドRも小さいので、ターンで小回りし過ぎなきらいがある。改善モデルでもそれほど圧雪が楽しい板ではないだろう。
また、幅があって柔らかいので、硬いぼこぼこバーンも弱い。
総じて、メンツルパウダー、ツリーランや大きめの沢地形、ゲレンデパウダーなんかで使いやすい。
Shiftはパウダーを切り裂くスムーズボード
Shiftデビューイヤーに、まわりのインプレッションなどないまま、見た目が気に入って購入。完全にジャケ買い。
フレックスはしなやか。柔らかいじゃない、しなやか。あおると柔らかいが、乗ると適度な反発がある不思議な感じ。これがバンブーの効果か!?(バンブーコア、バンブートップシート、ノーサイドウォールとオールバンブーな板)
パウダーはスムーズ。ノーズの抵抗感がきわめて小さく、スッーーーーと胸をすくようなターン弧を描くことができる。
体感的にかなり速い。浮遊感というより、抵抗のない雲の表面をかき分けるイメージ。
ノーズの抵抗感が小さいので、クイックな方向転換は苦手。
そのため前述のDriftより、半歩早くラインを見極める必要があるが、一方で狙ったラインをスパーンと正確に通せたときの快感はひとしお。
からの当て込みも、抵抗感が少ないトップとはうらはらに、テールがほどよくパウダーを捉えてくれるので、気持ち良くスプレーを上げられる。
48Rにとって、初めてのとんがりボードなのだが、とんがりはパウダーのトラバースで、高度を落とされない。バックカントリーで非常に楽。
圧雪もそこそこ調子良い。
後ろ足周辺だけにある変わったキャンバーだが、しなやかなフレックスと適度な反発で、自分の荷重でターン弧をコントロールしやすい。
しっかりしたフレックスではないので、アイスバーンや朝一リーゼンチョッカリ大会は苦手だけど、それはフレックス硬めの板の仕事。そこまでは求めていないので、総じて圧雪性能も満足している。
バランス良いのでどこでも使える板。
水上バイブスのような人口地形遊びでも調子いい。
残念なことを書くと、トップシートまでオールバンブーなので、耐久性が低い。
トップシートが裂けるように剥がれるので、取扱いは注意だ。
これは結構前の写真。2年使った今はもっと剥がれている。。
パウダー、バックカントリー、ゲレンデとオールマイティに使いたいならこれ。
Napoleon Fish 147(3Dソール)はハンドリングマシン
説明不要のTJの代表作。
3台目の選択としてはイマサラ感もあったけど、一度はザ・TJに乗りたくて、ヤフオクで中古を購入。
フレックスは柔らかい。
パウダーでは3Dソールのトップが浮いて、短いテールが沈み込むバランス感。
テールを軸にトップがヌメヌメ向きを変えるイメージだ。147cmのショートボードも相まって、小回り得意。目線を行きたい方向へ送るだけでターンする。
タイトなツリーラン、細い沢、藪、笹、なんでもござれ。細かい地形でも、抜群の小回り性能でばんばん当て込める。
普通の板より1.5倍くらい多く当て込めるのがショートボードの地形遊びの醍醐味。普段のゲレンデをまた違った味わい方ができるオイシイ板。
短さを感じさせない浮力で、トップスピードはノーズの抵抗や板の短さで遅いものの、スッとパウダーに乗れる初速の速さでパウダーでのリスタートも楽ちん。
圧雪もそこそこ気持ち良くターンできる。
意外とエッジグリップするが、カービングというよりはサイドカーブなりに曲がるレールターンな印象。
柔らかい雪ならば、結構飛ばせる。
でも、セットバックが大きく前が長いので、けっこう前乗りする意識が必要。
48Rはマイノリティな前乗りティ(オヤジギャグ)になじめず、すぐ売ってしまった。
人気板でリセールバリュー高く、買った値段+5000円で落札されていきました(笑)
パウダー全般、特にツリーランで使いやすい。また、抜群の操作性で細かい地形パウダーがもっと楽しくなる板。
次のTJは?
また買うんかい!ってツッコミはなしで。
ただの妄想。あくまで妄想。
次買うなら、shiftのフラットキャンバーモデルか、the shapers seriesの2496。
Shift フラットキャンバーは、その魅力であるスムーズさにますます磨きがかかってそうだし(その分圧雪はちょっとマイナスと予想だけど)、2496はスピードスターってカタログの響きと、オーラのある見た目がヤバい(実物は画像よりかっこいい!)。
48Rのオススメは?
どこでもオールマイティに使いたいならshift。
速い板でやや操作に正確さが要求されるが、ターンの気持ち良さは間違いない。圧雪のクルージングも楽しい。
地形遊びに特化したい人や、パウダーでのターンに苦手意識がある人はnapoleon fish。
くるくるターンできるショートボードなので、使う場所を選ばない。短いならがら、3Dソールと長めのトップで浮力も十分。
さて、独断偏見インプレッションいかがでしたでしょうか?
特徴的な板が多いTJ Brand、乗ってみると新しい発見がありますよ。おすすめです。