今回は48Rにしては珍しく試乗会イベントに参加。
思い返しても、イベントの試乗会でチョイノリすることはあっても、試乗会目的でゲレンデに行くなんて、今回が初めて。
今までは板なんて乗れりゃあ十分、板の試乗ごときで一日使うより、遊び倒したいぜよ!と思っていたのよね。
それもまあ、最近は心境の変化もあって、ゲンテンに興味が湧いてくることに。
ミスターガサツさんには是非G社の板を購入して、雪のない地面にに直置きでビンディングの交換をしてもらいたい。
— yu7758 (@yu7758) 2016年2月28日
G社でやらへんわい!(♯`∧´) https://t.co/kYTd8pefk1
— 48R (@48_rider) 2016年2月28日
ツイッターでこんなこと言われる48Rくらい高級板が似合わない48Rだしけど、まわりでは絶賛する人も多く、最近は滑走日数も少ないので、より一本を気持ちよく滑りたい欲がでてきたのも事実。それ故、「ターンが気持ち良い」と言われるゲンテン興味でてきたわけですよ。
あ、ゲンテン買えばアスファルトに直置きなんてしないですから。
蝋燭の灯りにゆられ、畳で正座してバインを交換します(武士が刀の手入れをするように、眼光は鋭く)。
試乗会概要
ゲンテンが主催する試乗会なので、とにかく規模が大きい。
あのラインナップの多いゲンテンの全機種(スプリットボードは除くけど)が試乗可能で、さらに各機種につき3台ずつ準備されている力の入れよう。
参加費は無料で、1台につき45分試乗可能。バインの付け外しの時間もかかるから、実質長いリフト(スカイラインペアや咲花クワッド)なら2本、八方バンクスの短いリフトなら3,4本といったところ。
試乗会の前に
ゲンテンは種類が多いので、事前にWEBで勉強しといたほうが良い。
自分はTT165に乗りたかったんだけど、TT165が貸出されているときや、TT165の試乗が終わったあとは、ほかのゲンテンはあまり知らないので、どの板に乗ればよいのか、迷いに迷いまくってしまった。
事前のWEBでどんな板があるのか、この板はどんなスタイルに適しているのか、頭の片隅でも良いのでなにかしら情報があったほうが板の選択がスムーズかと。
申込書は当日受付前に書くんだけど、友人は事前にWEBページからダウンロードしてきていたので受付スムーズだった。
あと、身分証明書は忘れずにね。
自分はゲンテンのWEB見てこなかったので(ツイッター情報だけで来た)、身分証明書が必要なことはすっかりノーマーク。だけど、普段使っているカードと札をちょっと入れるだけの山用ペラペラサイフを忘れてしまったので、偶然普通の財布で滑りに行くことに。結果、普通の財布には免許証が入っているので助かりました。
忘れ物を忘れ物に救われるという、なんともな出来事。
前置きはこれくらいにしといて、板のインプレに行ってみますか!
試乗インプレ
前提条件
スタンスは板の推奨位置(全板にマーキング入っている)にセット。
アングルは普段はF12,R-12かF15,R-9くらいで乗っているんだけど、ゲンテンっぽく前振りのF18,R0で試乗しています。
試乗会は土日両方参加しましたが、フルに一日何台も乗ると頭が混乱するので、土曜4台、日曜日3台乗ってます(その分、TT165は3回も借りた)。
当日の雪質は、日曜日は普通の圧雪から昼にかけてシャバ雪、そのあと日が隠れてちょっと硬いコンディション。土曜日は圧雪からストップ気味のシャバ雪。気温上昇でめまぐるしく雪が変わり、同じコンディションで試せなかったのが残念。
ワタクシ、スノボー歴は2009/10年シーズンからなので、6年ほど。上級者でもベテランでもありません。
未熟者の戯言ですが、自分が購入するときのメモも兼ねているので、乱文、乱筆、乱インプレご容赦くださいまし。
スピードマスターはキレキレ。
切れ切れのカービングが楽しい板。フレックスはかなり硬め。
スピード出しても安定感が素晴らしいし、ターン後半までエッジが抜けず、切り替えで板への荷重を解放した時の加速感が気持ち良い!緩斜面のクルージングでも楽しいし、ぶっとばしてもど安定なので、ぜひとも朝一の八方セントラルで使ってみたい。滑り仲間がスノーボードのロールスロイスって言ってたけど、まさにそんな感じで、雪面が多少荒れていようが、外乱を感じさせずターンしてしまう。(注、ロールスロイスには乗ったことはない)
これは欲しい!
ゲンテンの総本山、TT165 classicは尖っている。
いや、見た目だけじゃなくて、乗り味もね。
乗りこなすのが難しいと評判だったけど、本当に難しい。サイドカーブが普通の板に比べて全然ないし、やたら細いし、フラットキャンバーだしで、独特の乗り味。全然乗り方わからなくて、土日合計で3回(45分x3)も乗ってしまった。
一緒に試乗した上級者の滑り仲間もこれが本命だったのでみんな乗ってたけど、最初はターンの感覚が普通の板と違いすぎて、みんなコケてた。
一言でいうと、乗る位置がすごくシビアな板。
前足、後足への荷重はもちろん体軸の倒し方も間違うと板が曲がらず内側へこけそうになる。気持ち良くカービングできるスイートスポットが狭い。でも、うまく板に合わせられると、抵抗感少なく、ターン後半までス―――っと気持ちよくターンできる。本当にたまにだけど。
この板は荷重抜重、体軸とかを考えて乗っているうちはダメで、なにも考えずにTTの良い位置に乗れるくらい乗り込まないと、本当に楽しめないと思った。TTが体の一部になると、新しい世界が見える?!
板をフラットを意識して乗ると、エッジの存在を感じず、壁やバンクスのRに合わせるとするする登ってターンする。林道の壁が楽しい!白馬なら、岩岳のような壁の多いゲレンデに行くとと水を得た魚ならぬ、壁を得たTTだろう。
難しいけど、乗らないと乗れないし、乗りこなしたいしで、なんとも気になる子。
ワタクシメでは全然気持ちよく乗れないけど、TT乗りのベテランのフォロワー様にアドバイス頂いたので貼っておきます。
@48_rider TTでスタンスとアングルは重要だと思います。私はスタンス49cm、アングルF27°-B12°です。ピステン滑りは基本前足加重で、後ろ膝を引付けて、エッジでバーンを切っていくイメージですかね。後傾になると制御不能になるので、ポジションが前のめり位で丁度いいかも。
— Tatsuya Ise (@ISEtatsuya) 2016年3月1日
TT160はマイルドTT
TT165のピーキーさは影をひそめ、乗る位置の許容範囲が増えた感じ。壁とか3D地形の乗り味はTT165 classicと同じ。でもこちらのほうが安定感あるので親しみ易い。壁などの3D地形の乗り味はTT165と同様。
ゲレンデだけでなく、バックカントリーで使うならTT160のほうが良さそう。
乗りやすいけど、乗りにくい板を乗りこなしたい欲もあるので、TTシリーズ買うならTT165にするかなぁ。
ロケットフィッシュ ハイパフォーマンスはちょっと残念
日が陰り、やや硬いバーンになった頃に試乗。ちょっと酷なコンディション。
硬いバーンでは特に良さを感じかなった。パウダーじゃなくても、柔らかいグルーミングやザラメなら印象が違ったと思う。
とはいえ、ちょっと硬くなっただけで乗りにくくなるので、これは無いかな。
来年、また乗って評価してみたい。
トリニティはスムーズ
谷周りからエッジがしっかり噛んで、ターン後半までレールがあるかのごとく鋭いターンができる。まるで円旋回のようなターンが気持ち良い。フレックスもちょうどよく、荷重でターン弧もコントロールし易い。
自分は男子としては軽めの60kgなんだけど、十分乗れる。
これはちょっと欲しい。朝一コーデュロイバーンで乗ってみたい。
ドリフターはフリーダム
カービングは切れるし、バンクでのスライドもスムーズで楽しい。スイッチもやりやすい。板もしっとりしててバタつかない。ゲレンデで朝一のカービングから壁遊びならこの板が面白い。見た目はアレだけど、基本性能は高い。
ちょっと欲しい。でも、これ系の乗り味の板ならゲンテンじゃなくても良いかな〜(ゲンテンのがかっこいいけど、高い!)。
フライフィスクは硬派
自分にはフレックス硬いし、板が太くエッジが遠く感じて、イマイチ踏めない。板はしっかりしているので、多少荒れたバーンでも角付するとカービングは安定してできるけど、自分で操っている感少なく、ただしゃがんでターンが終わるのを待っているだけ。積極的に乗るには、もっと体重必要?!
これは自分にとってはまったくいらない子。
最後に自分の板 TJ Brand Shift 159
フレックスが柔らかいけど、柔らかさを感じない板。
カービングもずらしもコントロールしやすい(乗り込んでいるのもあるけど)
でも、ちょっとスピード出したときのエッジグリップが低いかな。ゲンテンなら板がしっとりしていたばたつかない。
色々な板を乗ると、自分の板にも再発見があって楽しいね。
あ、TJ brandについては別記事でインプレッションも書いてます。今まで3機種買ってます。
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TJ Brand インプレッションまとめ 〜Napoleon Fish、Shift、Driftパウダーボード比較〜
久しぶりに雪山ネタでございます。 気が付けば特にTJファンというわけでもないのに(天神平には年一度しか行かないし、モチロンTJクルーとコネクションもない)TJの板は3台目というワタクシメ。 なぜ毎回T ...
おまけでK2 TARO TAMAI SNOWSURFER BOOTS
話題のブーツなので、とりあえず試着(ライディングはなし)
まず手にとってみて、めちゃくちゃ軽い!多分、800g前後?自分のBurton SLXとはえらい違いだ。
それにしても、BOAシステムはブーツの締め上げが超簡単。紐からスピードレースに変えたときも楽になったと思ったが、スピードレースからBOAはそれ以上に楽に感じる。
また、ブーツが柔らかく、ソールも薄いので、めちゃくちゃ歩きやすい。スニーカー並みとまでは言わないが、ソレルなどのスノーブーツと遜色ないと言っても過言ではないような気もする感じ(どやねん!)。
アウターブーツの底にはアルミが貼ってあって、薄いブーツだけど暖かいらしい。また、アウターの縫製にも気を使っていて、防水性能も高く浸水しにくいとのこと。
ブーツ試着した状態で、自分の板に合わさせて頂きました。
ブーツが柔らかいといっても、後ろ方向にはわりとがっちり。左右、前方向にはかなり柔らかい。膝を入れるような動きがやりやすい。
48Rは柔らかいブーツも好きで、以前はdeeluxeで一番柔らかいindependentを2シーズン履いてた。柔らかいブーツのキモは、壁遊びや沢地形パウダーなど、面の変化に対応しやすいこと。細かいボードコントロールがやりやすいので、3D地形をより攻めやすく楽しみやすい。地形好きのワタクシにはたまらんのです。
とはいえ、7万円オーバーは高すぎ。5万円くらいなら候補になるんだけど、玉井太郎尊師にお布施まで払って履くようなブーツではないかなと。
試乗まとめ
いままでゲンテンはマニアっぽいとか道具オタっぽいとかで敬遠してたけど、乗ってみるとどれも個性があって非常にスノーボードが楽しくなる良い板だった。
ずっと欲しいと思っていたTT165についても、気持ち半分はわざわざ乗りにくい板を崇めるなんて、高い壺買うような玉井太郎尊師の集団催眠にかかっているくらいに思ってたんだけど、乗ってみると非常に楽しくて乗り込みたくて、これなら集団催眠だろうがなんだろうが、購入してずっと付き合いたくなるボードだった。
うーん、いろいろ悩むところではあるけれど。TT買って修行に励むのも悪くないのかなぁ。
2018年の試乗会も参加してきたので、そちらもインプレまとめてます。
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GENTEM STICK 2018年モデル試乗まとめ in 八方バンクス 〜TT Classic,POOLDECK,XYなどなど〜
昨年に続き、2年連続で八方尾根スキー場でのゲンテン試乗会に参加してきた。 ちなみに、昨年の記事はこちら。 元々板にコダワリがないので試乗会にもあまり興味がなかった。 だが、去年ちょっとし ...