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【トラブル事例集】ジムニーが4WDにならない時の対処法【JB23/JB64/JB74/JC74ジムニー】

JB23ジムニーが四駆に切り替わらないトラブルは結構あるようだが、原因は様々。

48RのJB23も四駆に切り替わらず修理した経験があるのだが、その時の原因や修理方法について記事にします。

また、その時にJB23が四駆にならない原因について色々調べて四駆ならない原因を突き止めるトラブルシューティングのフローチャートも作成したので、それも共有します。

(9型 JB23 スイッチ式の二駆-四駆切り替えタイプの事例ですが、その他のジムニーでも応用できる内容です)

 

 

ジムニーが四駆になる時の動作

ジムニーはトランスファーを4WDに切り替えるとフロントのプロペラシャフトに動力が伝わり、さらにフロントのドライブシャフトと前輪のハブをロック状態にすることで四駆に切り替わる仕組みである。

JA11以前のジムニーは4WDに切り替えるときは前輪のハブを手動でロックしていたが、JB23以降からはエアロッキングハブという、負圧回路でハブをロックする仕組みになっている。

その動作はこうである。

ジムニーが4WDに切り替わる時の動作

  1. 4WDのスイッチを押す
  2. トランスファーアクチュエータモーターが作動(レバー式トランスファーの場合、1. 2. を人間の操作で実行する)
  3. フロントプロペラシャフト駆動のギアが入る
  4. 4WDセンサーがギアが入ったのを感知
  5. エアロッキング機構のロック側の負圧が掛かる
  6. エアロッキングハブがロック
  7. エアロッキング機構のセンサーが負圧を感知
  8. メーターインジケータの4WDランプが正常点灯

 

また、エアロッキングハブの仕組みは次の通り。

インマニの負圧をチェックバルブ(一方通行のバルブ)でバキュームタンクに負圧を備蓄しておき、4WDコントローラでVSVを切り替えることで、エアロッキングハブのロック/アンロックを制御している。

上図の場合トランスファーが四駆の入ると4WDスイッチが入り4WDコントローラーがVSV2を開いて負圧をハブに流し込みハブをロック。そのときバキュームスイッチが負圧を検知してメーターの4WDランプを点灯させる。

トランスファーが二駆に入ると4WDスイッチがOFFになり、VSV1の負圧回路が開きハブをアンロック。このときVSV2側の負圧はリリースされるので、バキュームスイッチがOFFになりメーターの4WDランプは消灯する。

 

トラブルシューティングをする際は、上記動作を頭に入れておくと解決が早いです。

 

 

ジムニーが四駆ならない場合の
トラブルシューティング フローチャート

全ての四駆に入らないトラブルを網羅しているわけではないが、たいていのトラブルには当てはまるのではないでしょうか?

 

それぞれについて、詳しく解説します。

 

4WDランプの点滅について

4WDランプが点滅している場合、先ほど説明したエアロッキングハブの負圧回路に負圧がきていない。

鉄の配管が錆びて穴が空いていたり、劣化したゴムホースの亀裂からエアを吸い込んでいるパターンなので、エア流路を点検する。

稀にハブのパッキンが劣化して空気を吸っているパターンもあり。

 

トランスファーの切り替え不良について

スイッチ式のトランスファーの場合、スイッチ不良や四駆に入れるアクチュエーター不良の場合が考えられる。

JB23の後期からスイッチ式になったものの、最新のJB64/JB74ではまた信頼のレバー式に戻ったので、やはりスイッチ式はトラブルが多かったのだろうか。。

 

ハブの動作について

ハブの動作確認はバキュームホースを抜いてハブに負圧をかけてロック機構が動くか確認する(ロック機構が動くと「カコッ」と音が聞こえる)。

エアロッキングハブの構造自体は単純なので、そうそう壊れることはないのだが、デフオイルが漏れてきたり錆びで動きが悪くなっている場合が考えられる。オーバーホールで治る場合がほとんど。

 

また、信頼性の低いエアロッキングハブをマニュアル化する手もある。

 

 

配管の詰まりについて

負圧も来ててハブも問題ないなら、配管が詰まって負圧がハブまで届いてない可能性が高い。

48RのJB23はハブ単体でテストしたときはちゃんと動作するのだが、バキューム配管に接続すると左のハブが動作しなくなった。下の画像の配管をエアガンで拭いてみたら、グリスらしきもの?が飛び出してきたので、キングピンのOHの時のグリスが混入?したのかもしれない。

 

 

(余談)JB23の二駆の雪道走行について

四駆に入らないトラブルに気がついたのは、雪道でやたら滑るから!

スキー場のアプローチで妙に滑ってケツ振るな〜と思って仲間に雪の駐車場で見てもらったら、なんと発進加速でリアしかホイルスピンせず四駆に入っていないことが発覚。

そのあとすぐに修理する時間がとれなかったので1ヶ月ほどそのままスキー場通いは続けていたのだが、ジムニーといえど二駆ではトラクション不足。坂道でリアが滑ってケツ振るわ、坂道で止まると発進できなくなったり、まわりから見ると「ジムニーのくせに雪弱くない?」と不自然なジムニーだったに違いない(笑)

やはり、雪道(特に坂道が多い地方)はスタッドレス+4WDは必須だと思った次第。

豪雪地帯で2WDは辛かったです。。

 

 

ジムニーが4WDに入らないトラブルシューティングまとめ

全ての4WDに入らない故障を網羅しているわけではないが、だいたいは原因にたどり着けるのではないでしょうか?

 

また、ジムニーのエアロッキングハブは昔からトラブルが多い場所。故障が面倒ならマニュアルハブに変えて「常時ロック」で走るのも手です。その場合二駆状態でもフロントのドライブシャフトとプロペラシャフトは周り続けることになるが、燃費の悪化以外は害はないはず(二駆ー四駆を切り替える度にハブのON-OFFやってられないしね)

 

四駆トラブルの一助になれば幸いです。

 




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