ドレスアップ目的で様々なテールランプやテールライトカバーが販売されているJB64/JB74ジムニー。
とはいえ、リフレクターと呼ばれる反射板の大きさや位置によって車検に通らないものも流通しているのはご存じだろうか。
本記事ではリフレクターの役割と車検に通るための保安基準や、もし基準外となったときの対策などについて、徹底解説します。
リフレクターについて
リフレクターとは
リフレクターとは車の前面、後面、側面に取り付けられる反射板である。
ライトのように自ら光のではなく周囲の光を反射するもので、エンジンを切っていても(ライトオフ)でも反射光で自車の存在を周囲に知らせることができる。
夜間においては周囲に「車幅」を知らせるため重要な装備であり、保安基準で装着が義務付けられている部品である。
リフレクターは「前面」、「後面」、「側面」があり、その中でも「前面リフレクター」は牽引される車両のみ、「側面リフレクター」は全長6m以上か牽引車など一部車用に適用される一方で、「後部リフレクター」は全ての車の装着されることが保安基準で定められているのだ。
リフレクターの保安基準
リフレクターは自由に取り付けられるわけでなく、夜間において自車の車幅を周囲に知らせるため、取り付け位置が細かく規定されている。
その中でも本記事で取り上げている後部リフレクターの取り付け基準は次の通り。
後部リフレクター(基本的に色以外は全部と同じ)
- 色…赤色
- サイズ…10平方センチメートル以上
- 形…文字及び三角形以外の形であること
- 取り付け位置…上縁の高さが地上1.5m以下、下縁の高さが地上0.25m以上、最外縁は自動車の最外側から400mm以内
- (保安基準に書いてないが)左右のリフレクターは同じ高さで平行であること
この基準から外れてしまう社外テールランプなどは車検に通らないので注意が必要だ。
保安基準の原文は下記リンクから読めます。
ジムニーの純正後部リフレクターは?
ジムニーの純正リフレクターは下の画像の位置。
ブレーキランプの上部がリフレクターになっている。もちろん大きさも位置も保安基準適合だ。
ちなみに、純正車高状態でリフレクターの取り付けOKな位置を図示すると下図の通り。
社外テールランプやテールランプカバーは車検に通らないものもある
車検に通らない製品
市場にはいくつか車検に通らない社外品があるのだが(後で対策します)、代表的なものを紹介する。
エムブロ サンダーテール
ジムニーの社外テールランプでは大人気のエムブロ サンダーテール。
48RもJB23からエムブロさんのテールランプユニットを使用しており、JB74にももちろんコレを選択した。
ただし、こいつのリフレクター位置は内側に寄っていて、これがリフレクターの保安基準で問題になってくる。
保安基準の最外側から400mm以内に照らし合わせてみると、軽自動車のJB64では400mm以内に収まっており車検OKなのだが、JB74ジムニーシエラやJC74ジムニーノマドでは、オーバーフェンダー端から距離を測るため、リフレクター位置が430mmを超えてしまい保安基準アウトとなってしまう。
ちなみに、通販サイトではこの件について書いてないことが多いので、注意されたし。
(エムブロ サンダーテールの取り付け説明書にはちゃんと書いてあるんだけどね)
また、車検時のチェックはわりと車検官のさじ加減で合否が変わってきて、48Rも初回車検はエムブロサンダーテールそのままで車検合格したのだが、厳密に判断すると完全アウトなので、後から対策を実施した。
テールランプガーニッシュ
人気の純正テールランプを丸型ランプに変更するガーニッシュ。
ガーニッシュでリフレクターの一部が隠れてしまい、10平方cm以上という基準を満たせなくなる。
タニグチさんなど有名メーカーのガーニッシュは対策のリフレクタが同梱されていたりするのだが、ガーニッシュ単品だけで販売している業者もいるようです。
リフレクター不適合対策
リフレクターは「位置」と「面積」と「色」の保安基準さえ満たしていれば、ホームセンターで売られている汎用の反射板でも構わないので、適当なリフレクターを貼り付ければ対策としてOKである(自転車用などは10平方cmという面積の基準を満たさないので注意)。
なんでもOKとはいえ、あまり不恰好なものは付けたくないので、48Rの独断と偏見でジムニーに合いそうなものをピックアップする。
デイトナ スリムリフレクター
目立ちにくいスリムタイプ(本来はバイク用で、バイクのナンバープレート周辺に貼り付けるリフレクタ)で、スタイリッシュなカスタムのジムニーに合う小さめデザイン。
リフレクターサイズは縦13mm×横100mm、面積は13平方cmで基準OKである。
エーモン 角形リフレクター
角形のJB64/JB74と相性の良い角形のリフレクター
なんと、メーカー商品説明写真からしてジムニーである(笑)
リフレクターサイズは縦45mm×横65mm、面積は29.25平方cmで基準の3倍サイズで視認性も良好である。
車検対策にリフレクターを貼り付ける
48Rのエムブロ サンダーテールもリフレクタを貼り付けて対策をする。
貼り付け位置は下記の通り(リフトアップしていたり、大型の社外オーバーフェンダーをつけていると絵からずれるので注意)。
48Rの選択はデイトナスリムリフレクター
取り付けは貼り付けるだけなのだが、接着が弱いと自動洗車機等で外れる懸念もあるため、脱脂をしてから貼り付ける。
場所は悩みに悩んだのだが、平面が確保できるテールランプ下に落ち着いた。
本当はリアゲート下端に貼りたかったのだがナンバープレートをリアゲートに移動しているので断念。
斜め後ろから見るとこんな感じ。
ジムニーのリアリフレクター車検対策まとめ
社外テールランプやテールランプガーニッシュを取り付けるとリフレクターの保安基準になる可能性がある。
もし今お使いの社外品が保安基準不適合なら、リフレクターを貼り付けるだけで対策できるので、さっさとやっちゃいましょう。
基本のキだが、車検の時だけつけるなんてダサいことはせず、普段から車検に合格する状態で乗るのが大人のジムニー乗りです(というわけで、48Rもこれからはずっとリフレクターを貼り付けた状態です)。
他にも「JB74ジムニーシエラ(☜クリック)」カテゴリーで様々なジムニーに関する記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。