コンパクトな電動ポンプ BOSCH EASY PUMPを車の空気圧点検用に購入したのだが、自転車に使ってみるとフロアポンプの重労働から解放されめちゃくちゃ便利。
一方で、車のバルブ(米式)には直接接続できるのだが、スポーツサイクルで一般的に使われている仏式バルブにはアダプターをいちいちバルブにセットするのがめんどくさかった。
そこでEASY PUMPのポンプヘッドを「車の米式」と「自転車の仏式」どちらもワンタッチで接続できる「イージーエアヘッド」に交換したのだが、劇的に使いやすくなったので紹介します。
電動ポンプ BOSCH イージーポンプを購入
電動ポンプは色々あって悩ましいのだが、コンパクトかつUSB充電可能ということでBOSCHのイージーポンプを選択した(アマゾンでよくわからないメーカーの電動ポンプがたくさん販売されているが、すぐに壊れた経験があるので有名メーカー製を選択。BOSCHは保証もあるし)。
コンパクトな電動ポンプ
では、開封の儀。
ポンプ本体、収納袋、充電用USBケーブル、説明書と保証書が付属。
大きさはカラオケマイクより一回り大きい程度。
コンパクトなので、純正のラゲッジボックスにも楽々収納。
場所を取らないし、100Vコンセントではなく車で充電しやすいUSB充電式というのがありがたい。
多彩なバルブに対応
ホース先端は米式バルブ用のアダプターがついている。
これは一般的な車やバイクのバルブに適合し、先端をねじ込むことで確実な接続ができるようになっている。
その他のバルブアダプターは本体に内蔵されている。
ママチャリで使われている英式バルブや、MTBやロードバイクなどのスポーツサイクルで使われている仏式アダプタもあるので、趣味の自転車でも活躍しそうである。
設定空気圧になれば自動停止
電源を入れてみる。下は現在の空気圧(下の画像ではどこにも接続していないので「0」を指している)で、「PRESET」で指定空気圧をセットすれば、自動的にポンプを止めてくれるようになっている。
また、「UNIT」ボタンを押すと単位を「BAR」→「PSI」→「KPA」と切り替えることができる。
バッテリーは便利なUSB-C充電
車で充電しやすいUSB-C充電がありがたいよね。
ジムニーのUSB電源増設は下記のカーメイトさんの電源増設ユニットがおすすめ。
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また、後部のアクセサリーソケットにUSBアダプタと取り付けても良いかと思う。
48Rはポータブル電源も活用。
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ちなみに、BOSCHの製品は購入後4週間以内にオンライン登録をすれば2年保証を受けられるので、購入したら即登録することをおすすめします。
製品名 コードレスエアポンプ「EasyPump(イージーポンプ)」 本体サイズ 49mm×215mm×106mm(W×H×D) 標準小売価格 11,400円(税抜き) 最大圧力 150PSI / 10.3bar 空気吐出量 10ℓ/分 連続動作時間 約20分 ※使用条件により異なります バッテリー電圧/容量 3.6V / 3.0Ah(内蔵式リチウムイオンバッテリー)※交換はできません 質量 0.43kg 圧力ホース長さ 24cm 充電時間 約3時間(空→フル) 標準付属品 本体、米式バブル用アダプタ(用途:マウンテンバイク用)、英・仏式バルブ用アダプタ(用途:シティサイクル、ロードバイク用)、ボール用バルブ(用途:各種ボール用)、遊具用(用途:ビーチボール、浮き輪用)、充電用USBケーブル、収納用コットンバッグ
実際にEASY PUMPを使ってみた
仏式バルブにはアダプターが必要
スポーツサイクルで一般的に使用されている仏式バルブに接続するには、イージーポンプ付属のバルブアダプタを使う。
バルブアダプターを取り付ければ、あとはイージーポンプのバルブヘッドをねじ込んでいく。
すると現在の空気圧135kPaが表示される。設定空気圧は150kPaにしているので、この状態で「START」ボタンを押せば空気充填が始まる。
150kPaになれば自動停止。
エア充填と空気圧セットもできて非常に便利。
ちなみに空気圧ゲージはパナレーサーのゲージで測っても同じ空気圧になったので、エアゲージの精度も問題なかった。
別タイヤで動画も撮ってみた。
この時は29インチのMTBタイヤに100kPaから160kPaまで空気を充填するのに35秒ほど。
小さなポンプなので0から空気を入れるのは時間がかかるが、ライド前のエア補充(チューブレスレディなら自然に空気が抜けていくので毎回チェックが必要)なら超便利である。
作動音は大きい
作動音に関しては、そこそこの音量。山やダウンヒルゲレンデで使う分には問題ないが、壁の薄いアパートや住宅地の軒先作業なら夜間早朝は控えたほうが良いだろう。
フロアポンプより時間はかかる
小さなポンプなので、空気の充填には時間はかかる。短時間で入れたいならフロアポンプのほうが早い。
とはいえ、設定空気圧になれば自動停止するのでエア充填作業につきっきりになる必要はなく、イージーポンプを稼働している間にストレッチしたりプロテクターつけたり別の事ができるので、時間がかかることは特にデメリットにはなっていない。
電動ポンプは作業が楽で便利
フロアポンプって結構な重労働よね。
夏なんかはフロアポンプでエア充填しているだけで汗かいてくるので、たとえ時間がかかっても機械任せで楽できることは大きなメリット。
MTBタイヤなら1.3~1.8くらいとそれほど空気を入れないので、イージーポンプでも特に不便を感じることない時間で補充できる(継ぎ足し充填なら30秒程度)
一方、チューブレスタイヤ用のタンクに空気入れる作業はエアポンプを使えば楽できると思ったのだが、確かに楽なのだが8barまで貯めるのに5、6分かかるので、これはこれで結構めんどくさい。
(まあ、やったことある人ならわかると思うが、フロアポンプで8Bar入れるのもなかなかの重労働)
やはりチューブレスのビードを上げるのは、CO2インフレーターが便利。
CO2ボンベは使い捨てになるが、1本150円程度だしビード上げ作業が一瞬で完了するので、手放せないアイテム!
ポンプは使い分けですな。
ポンプヘッドを変更してみた
BOSCHのイージーポンプは自動車のバルブや自転車でも米式バルブなら直接接続できるので便利なのだが、仏式にはアダプターを接続するのが地味に面倒くさい。
そこでフロアポンプ用のバルブヘッドを移植することにした。
ブリヂストンサイクルのイージーエアヘッドを購入
ブリヂストンサイクルのイージーエアヘッドは米式/仏式バルブにワンタッチで接続することができる優れもの。パナレーサーからも同じものが販売されているが、ホース接続部品が付属していないので、ブリヂストンサイクルから販売されている方を購入した方が良い。
ママチャリで一般的な英式は使えなくなったが、ママチャリに空気を入れる機会は少ないので、まあ問題なし(その時はフロアポンプを使う)。
また、英式と仏式が良ければそれ用のバルブヘッドも販売されているので、自分が使いたいバルブに合わせて選ぶことも可能だ。
イージーエアヘッドの使い方
イージーエアヘッドは青いほうが仏式バルブ、赤い方が米式バルブに対応している。
使い方は超簡単で、バルブを強く押し込めばプラスチックの部品がポンプヘッド内に収まりプラスチック部分が閉じてバルブがロックされる仕組み。
押し込みは結構力がいるので慣れがいるが、慣れると捩じ込み式より早い。
ポンプヘッドの交換方法
交換はハサミとテープがあれば誰でも簡単にできる作業である。
まずはイージーエアヘッドの分解。根本の部品を回せばポンプヘッドを取り外すことができる。
ホース内にアダプターになるパーツが入っているので、それも取り外す。
次にイージーポンプのポンプヘッドを切断する。
下の黒い熱収縮テープのようなものは剥がさないほうがよかった。ホース保護の被覆がバラけます。
ホース保護用の被覆がバラけてくるので、このときは適当なテープでまとめておいた(ライターなどで炙って溶着しても良さそうだし、熱収縮チューブがスマートかな)。
あとはホースにポンプヘッドの根本部品を通して、ホース内にアダプターをセットしてポンプヘッドにねじ込めば完成だ。
イージーエアヘッドはとても便利
MTBで使ってみた
仏式バルブの29インチMTBタイヤに使用してみた。
ポンプヘッドの差し込みはやや硬いが、慣れれば差し込みはそう難しくない。パッとポンプヘッドを指してボタン一発で設定空気圧にセットできるので、めちゃくちゃエア充填作業が楽になった。
もうMTB乗りにいく時、面倒なフロアポンプは車に積んでない。
もちろん、ポンプヘッドの反対側を使えば米式バルブ(車のバルブと同じ)にも使用可能だ。
車で使ってみた
次に車で使ってみた。車のバルブの場合、しっかり奥まで差し込んでからロックしないとエアが開通しないことがあった。まあ慣れの範囲内かな。
ただし、ホイールによってはポンプヘッドが入らず使えない場合がある。車での使用を考えている場合、バルブの周りに十分な空間が確保されているかもチェックが必要だ。
↑このホイールには使えなかった。。
ポンプヘッド交換 失敗談共有
実は最初に購入したのはコチラの米式/仏式兼用ポンプヘッドのAirBoneの
これはアマゾンレビューでは使いやすいと結構評判なのだが、ホース内径が3.5mm~4.0mm対応なのに対し、EASY PUMPのホース内径は5mmだったので使用できなかった。。。
皆様もポンプヘッドを購入する際はホース内径に御注意ください。
繰り返しになりますが、BOSCH EASY PUMPのホース内径は5mmでございます。
また、自転車メカニックに人気のあるヒラメのポンプヘッドはホース推奨内径6~8mmだが、EASY PUMPに取り付けできるのは確認済み(硬いがねじ込めます)。
仏式バルブにしか使わないのならこのポンプヘッドが一番使い勝手が良いが、48Rの場合は車にも使いたいのと、米式バルブチューブの自転車も持っているので、ヒラメは候補外。
BOSCH EASY PUMPレビューまとめ(自転車向け)
元々の購入動機は車に常備できる空気圧点検用の電動ポンプのつもりで購入したのだが、自転車に使ってみるともうフロアポンプなんて必要ないくらい便利で大活躍している。特にジムニーは狭いので、遠征で自転車乗りに行くときは車中泊するので少しでも荷物を減らしたいのだが、地味に大きくて車内で収まりの悪いフロアポンプを持っていく必要がなくなったのはかなり大きなメリット。
使用感も、騒音はやや大きいが野外で使用する分には問題なく、ライド前のフロアポンプの労働もなく自動停止で設定空気圧にセットできるので、朝の準備がとても楽になった。
一方で、壁の薄いアパートや早朝夜間の住宅地では気になる騒音ではあるので、もっと低騒音ならなぁとは思うが、自分が使用する範囲では十分合格点な電動ポンプである。
なんか、便利すぎて電動ポンプがこれからの主流になりそう。数年後には電動ポンプがスタンダードになり、「いまだにフロアポンプ使ってるの?」という未来がくるかもしれません。