MAGURAのブレーキを新調したので、ホースカットを含めた取り付け方法を紹介する。
取り付け方法はMT7に限らず、MAGURAブレーキなら共通です。
また、ホースカット後のブリーディングは別記事でまとめてます。
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MAGURA MT7の簡易ブリーディング 〜新品時ブレーキホースカット時や簡易エア抜きに〜
MAGURAブレーキの簡易ブリーディングの方法を紹介する。 今回はMT7でブリーディングしているが、MTシリーズなら方法は共通だ。 新品ブレーキを買ったときのホースカット時や、ブレーキタ ...
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ブレーキは命に関わるパーツなので、自信がない人はショップに任せるように!
新品MAGURAブレーキはホースカットとブリーディングが必要
こちら購入したMAGURA MT7。
すでにブリーディング済みの状態だが、新品時のブレーキホース長は213cmもあり長過ぎ!
自分の自転車に合わせて、ホースカットと再ブリーディングが必要だ。
ちなみに、Maguraのブレーキレバーは左右共通設計。
上下反転させれば右用にも左用にもなる(シマノにはない特徴)
Magura MT7の取り付け方
ここではブレーキホースカットとブリーディング手順を紹介する。
ブレーキメンテは命に関わるパーツなので、作業に自信がない人はショップに任せよう。
手順①ブレーキレバーの取り付け
レバークランプに向きがあるのはご存知だろうか?矢印を上にして、上側ネジを密着させてから、下側の隙間でトルクコントロールする。
ロゴが「M」とちゃんと読めることも、向きの判断になる。「W」にならないように。
本来なら4Nmのトルクだが、後ほどブリーディングでレバーの角度を変えるので、ここでは仮止め。
手順②キャリパーの取り付けとブレーキホースの向き調整
次にキャリパーを車体に仮止め。
キャリパーから生えているブレーキホースの向きがよろしくないので、下図黄色の向きになるように調整する。
ブレーキホースのバンジョーボルトを慎重に少しだけ緩める。
ここは少しだけ緩めるのがポイント。大きく緩めてしまうとキャリパー付近にエアが入って後のブリーディング作業が大変になる。
ホースの向きがなんとか変えられるくらいの緩め方に止めよう。
T25のトルクスで作業。ちなみに、Magura MT7のネジは全てT25トルクスで共通化されている(工具持ち帰る必要ないので、共通化は整備性良い)。
はい、こんな感じ。
ブレーキホースをフォークに固定。
手順③ホースカット
新品を仮止めした状態では、ブレーキホースが長すぎるので、自分の自転車に合わせて好みの長さにカットする。
カットしたら、次の作業に移る前にフルードの漏れ防止のキャップをキャリパー側のホースに装着。
次にレバー側のホースの除去。レバーのホース根元のカバーを外して。
8mmのレンチでコンプレッションナットを緩める。
外れました。
レバー内のフルードがダダ漏れしてくるので、適当な布でしっかり受けること。
手順④トップピースのセット
まずはホースの先端にトップピースを取り付ける。
ブレーキに付属するホース固定パーツ。本来ならバイスで固定だが、持ってないのでウォーターポンププライヤーで代用。
先端にトップピースをセットして、あとはプラスチックハンマーで叩いて奥まで挿入する。
手順⑤ブレーキホースの取り付け
まずはホースにカバー、コネクティングナット、オリーブ(コンプレッションリング)を通す。
ホースをシールする仕組みを説明すると、コンプレッションナットが黒いオリーブを潰すことによってブレーキラインをシールしている。
また、この状態ではナットやオリーブに対して、ホースがフリーになっている点に注意。つまりナットを締める時、トップピースがレバーの奥に当たっていない正しくシールされないのだ(過去にそれで失敗してブレーキオイル漏れ起こしました)。
レバーにセットして。
トップピースがレバーの奥に当たるように、ホースを押しながらナットを締める。指定トルク4Nm。トルクレンチが使えない場所だが、だいたい手ルクレンチで。
また、MAGURAはブレーキレバー側が樹脂なので、オーバートルクになるとクラック入るので注意。
これは今回のブレーキではないが、以前ミスって壊してしまったMAGURAのレバー。この時はホースをちゃんと押し込まずにコンプレッションナットを締めたので、オイル漏れを直すために必要以上に締め込んだ結果、クラックが入ってしまった(思い出しただけで泣けてくる)。
サンデーメカはこうして失敗を繰り返してスキルをあげていく。。。ちなみにブログでこういう失敗談をシェアすることで、少なくとも自分と同じミスはもう起こさないでと思っている。注意されたし!
最後にカバーを被せて完成。
ちょうど良い長さでしょ。
このあとのブリーディングは別記事で解説している。
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手順⑥ブレーキセッティング
ブレーキの組み方やセッティングも書いておく。
48Rのレバー位置は結構ハンドル内側に寄せている。
理由はライディングポジションの適正化。
DKFREERIDE MTB LOGICの高橋大喜さんのスクールで教えてもらったのだが、このセットだと腕が外から内側に向かうので肘が左右に突っ張る形になる。そうすると自然と上体が下がってフロント荷重が増すからだ。
こちらはスペシャライズドレーシングのロイックブルーニーのMAGURA MT7。
同じくレバーはかなり内寄りのセッティングだ。
また、キャリパーの組み方についても書いておく。
トルク管理は当たり前として、組むときはガタがでないようにするのもポイント。
キャリパーの取り付け穴は横方向に長くなっているので、ちゃんとパッドを出してディスクと平行かつブレーキが引きずらないようにセンターを出す必要がある。
プレーキキャリパーが仮止めでまだキャリパーが動くうちに、レバーを何度も握ってセンタリングをする。
また本締めするときもレバーを握りながらホイールを前に転がしながらボルトを締める。
これで前方向のガタも取れる。
まとめ
長くなったので、ブリーディングは別記事にまとめます。
取り付けに関しては特に難しい点はないので、丁寧に作業すれば48Rのようにレバーを壊すこともないでしょう!
ちょこっとMAGURAブレーキのインプレも書いておくと、MAGURA取り付け前のシマノSAINTに比べると絶対的なストッピングパワーでは劣るものの、コントロール性は抜群!
シマノに比べMAGURAはパッドがディスクに当たってからの引きしろが多く、またその引きしろにリニアーに制動力が立ち上がるので、ロックするかしないかのコントロールが非常にしやすい。
急にロックしてヒヤリハットな人は、ぜひMAGURAに(48Rは過去4台のMTBでMAGURA装着してます)。