え、まだチューブ入れて走ってるんですか?
チューブレス化って難しく思ってませんか?
そんな人のため、チューブレス化の方法、メリットデメリットをできるだけ詳しくまとめてみました。
チューブレス化はデメリットを遥かに上回るメリットがたくさん。
いまや、MTBはチューブレスが主流なので、早くこの恩恵を受けないと損なレベルですよ。
耐パンク性向上を求めてチューブレスレディ化
自転車にとってパンクはつきもの。
いままで何回もパンクしては修理したりチューブ交換したりしてきたのだが、修理作業は非常にめんどくさい。手も汚れるし、なによりパンクして楽しいMTBライドが中断された中、黙々と修理作業するのは罰ゲーム級の精神的ダメージを受けることになる。
そんな嫌なパンクを防ぐべく色々調べるうちに、王滝のMTBマラソンレースなんかで、「チューブレスレディタイヤ」+「シーラント」にしておけばパンクトラブルをかなり減らせることを知った。
チューブレスレディタイヤはシーラントを入れて使う事が前提なので、チューブレスタイヤよりも気密性をシビアに考えなくても良く、タイヤを簡素化出来る。その結果、耐パンク性以外にも軽量化に繋がりるというメリットもある。
一方でシーラントを使わないチューブレスタイヤはタイヤの中にチューブを貼っているような構造なので、基本タイヤが重いし(+200gくらい)、さらにはチューブレス専用リムが必要となる。
ということで、王滝では耐パンク性と軽量性を求めて、「チューブレスレディタイヤ」+「シーラント」が定番だ。
48Rの場合、王滝にでるわけではないが、山スキーのアプローチでチャリ使うことも多く、そんな日にパンクで山行に影響なんて、悲しすぎる。
ついでにアプローチを楽にするため軽量化もしたい。
そんな私めに「チューブレスレディタイヤ」+「シーラント」はぴったりなのだ。
チューブレスレディ+シーラントを1年使った感想
一年弱チューブレスを使った結論から先に書く。
性能には大満足で、もうチューブには戻れない。
*2017/12/13更新*
かれこれ4年以上チューブレスです。
最近は下り系にシフトしてますが、登り下りのトレイルだろうがゲレンデダウンヒルだろうがチューブレスオンリーです。
実感したメリット
①チューブがないのでリム打ちパンクがない。
②リム打ちパンクしないので、低内圧で使える。低内圧は接地面積増えてグリップ向上!1.5bar以下で使ってます。
③チューブ変形によるエネルギーロスがないので、転がり抵抗が軽い。
④乗り心地がしなやか。サスのストロークが伸びたかと思った。
⑤シーラント液が入っているので、小さな穴が開いてもすぐさま塞がる。
⑥チューブよりシーラント液のほうが軽いので軽量化!29erだとチューブは200gくらいあるが、使うシーラントは60~90ccなので、チューブレス化で前後で200gくらい軽くなる。
⑦チューブレスタイヤを使わなくても、ノーマルタイヤ+シーラント液でどんなタイヤもチューブレス化。
⑧導入が安価。リムテープ、チューブレスバルブ、シーラントでチューブレス化できるので、出費は5000円くらい。
などなど、メリット沢山。
デメリットもあります
①シーラント液のせいでタイヤ交換がめんどくさい。
②シーラントが安定するまでエア漏れがある。
③シーラントが安定しても、空気保持が悪い。一ヶ月で0.5barくらい落ちることも。毎回空気圧管理するなら、ライド中に下がることはないので実用上は問題なし。通勤車ならチューブレスレディはやらないかな。
総合的には?
個人的にはメリット>>デメリット、でチューブレス化する価値大と思っております。
なにより、行動中にパンクすることがなくなったので、これはなにものにも代えがたい安心感。近所ならまだしも、山奥でパンクなんてほんと最悪だからね。
MTBマラソンレースだけでなく、自分みたいな山ボードのアプローチみたいな使い方にも合っているし、もちろんトレイルライド、ダウンヒルでもその恩恵にあやかれる。
また、グリップ向上や転がり抵抗の少なさで、ライドそのものも楽しくなった!これ重要!
チューブレス化方法(チューブレスレディタイヤ+シーラント)
以下に、チューブレス化の方法について解説。
手持ちのリムを流用して、リムテープとチューブレスバルブ、シーラントで簡単にチューブレス化できるのがメリット。
5000円もかかりません。
先日PAXで組んでもらったおニューのホイールに交換したので(Notubes CrestとDTswissハブ、DTスポークで組んでもらった)、今回も速攻でチューブレス化した。
用意するものは下記。
Notubesのリムテープ
リム幅に合ったものを選ぼう。
Notubesのチューブレスバルブ
Notubesのシーラント液
大きいボトルと小さいボトルが売ってるのだが、小さい容器はタイヤへの補充用として使える。
Notubesから補充用の注射器が売られているが、高価なので使用していない。
石鹸水
ビードあげるのが楽になる。
フロアポンプ(できればコンプレッサー)
最近はボンベにフロアポンプで空気を溜めてコンプレッサーのように使う物もあるようで。
しめて5000円もかからない金額でチューブレス化できるので、費用対効果も大きい。
チューブレス化できるリムについて
10種以上のリムでチューブレス化してきたが、やはりビード落ちを防ぐにはチューブレスレディ対応リムがベスト。
チューブレスレディ対応と明記されてない場合は、リムの断面で判断できる。
左:チューブレス化できないリム
ビードが乗るところがフラットになってないリムは空気が抜けやすいし、低内圧になるとビードが外れる可能性もある。
チューブレスタイヤはビードの下面とリムの密着でエアシールするので、フラットがないと空気を保持できないのだ。
そのほか、リムとタイヤの密着が甘いので、タイヤがリムの上で滑って回ってしまうトラブルも経験あり。
右:チューブレス化できるリム
ビードが乗るところがフラットになっているので、タイヤと密着して空気をしっかりと保持できる。また、フラットなのでビードも落ちにくい。
チューブレスレディ対応と書いてなくても、このようなリム断面だと問題なくチューブレス化できている。
チューブレス化作業方法
だいたい一時間ほどの作業です。
まずはリムテープを貼る
リムテープは伸ばしながら貼るのがコツ。リムの断面にしっかりフィットする。
チューブレスバルブの取り付け
このバルブがミソで、バルブコアが外せるので、シーラントをバルブからドバドバ入れられる。
ここがキモ!タイヤを嵌めてビードを上げる作業
チューブなしでビードをあげるのは至難の技だ。
まずはタイヤを嵌める前に、タイヤのビードに石鹸水を塗ってビードを上がりやすくする。
タイヤはレバーを使わずに手で嵌めたほうが良い。
ビードの下側とリムとの間で空気をシールしているのでビード周り傷は良くないからだ。
タイヤを嵌めるの硬いって言う人もいるが、コツさえつかめば簡単。嵌める側の反対のビードをリムの中央にしっかり落とせばそんなに力いらないはず。
タイヤを嵌めたら空気を入れてビードをリムに上げる。
ここが作業のキモ。フロアポンプの空気量では簡単にはビードが上がらない。
全身全霊でポンピング。
「フロアポンプのエアの吐出量」>「ビードとリムの隙間から漏れるエア量」にならないと、ビードが上がらないので、生半可なポンピングではビードはピクリとも上がらないのだ。
とにかく、休まず、緩めず、ひたすらやるべし。ハイッ、イチニーサンッ、ハイッ、イチニーサンッ!!
タイヤによってはかなり苦戦するが、タイヤの空気が漏れる位置を下にして地面に押さえたり、手でできるだけビードを上げてやると上手くいくこともある。がんば、がんば。
ま、コンプレッサーがあればこんな苦労なく一瞬なのだが、私も含めなかなか一般人では持ってない(^^:
上のほうで紹介しているAIRSHOTくらいなら買ってもいいかなと最近思ってますが。。
ほかにも、CO2インフレーターでやるのも手。48Rもなかなか上がらない場合はお世話になってしまった。
ビードが上がればシーラントを充填。
シーラントの小さいボトルが補充工具として大活躍。量もだいたい計れて便利。
今回は29 x 2.35と、大きいタイヤなので90cc投入。29 x 2.0なら60ccくらいかな。
経験的に、チューブレスレディ対応タイヤは推奨より少なめでも大丈夫(軽量化できる)。
チューブレスレディ対応ではないタイヤはシーラントを多めに入れないとエア漏れが止まらないものが多い。
一度空気を多めに入れてピンホールを塞ぐ
チューブレスレディタイヤは、完全にはエアシールされてないので、小さな穴からエアと一緒にシーラントが滲み出てくる。
このときシーラントが硬まってピンホールを塞ぐのだ。一通りシーラントがピンホールを塞ぎきると完成だ。
なるべく早くシーランを行き渡らせるために、バスケットボールみたい弾ませたり、シェイクしたりするといいし、実走してシーラントを馴染ませるのも有効。
空気の抜けが落ち着けば完成。
今回のタイヤはチューブレスレディのシュワルベレーシングラルフ 2.35 x 29。チューブレス+低内圧で抜群のグリップでした!
まとめ
まずは走り回ろう。
チョイ乗りでも、すぐにチューブレスの乗り心地の良さと転がりの軽さに感動するよ。
また、低内圧化でグリップも向上するので、より安全に速くトレイルを走ることもできる。
「シーラント」「リムテープ」「チューブレスバルブ」の追加購入でこの恩恵にあやかれるので、はやくチューブレスにしないともったいないくらいです!