先日、愛車のJB74ジムニーシエラの新車から3年目の初回車検を受けてきたので、読者様の参考になればと、その費用をブログで共有する。
また、48Rのジムニーはご存知の通り色々とカスタムしているが、それらが問題なかったのかについても報告させて頂く。
車検には「認証工場」と「指定工場」がある
自動車の整備工場には「認証工場」と「指定工場」の2種類が存在する。
ジムニーは様々なカスタムをしている車が多いと思うが、自分の車に合った車検を受けるためには、この2つの工場について知っておいた方が良いので、ブログ前半では「認証工場」と「指定工場」の違いやその特徴について解説させていただく(お金のハナシはちょっと待って)。
ちなみに、どちらの工場でも見えやすい場所に「認証工場」などのプレートが表示してあるので、自分がお世話になっている整備工場がどちらかわからない場合は確認してみよう。
認証工場とは
地方運輸局長の認証を受けた車を分解して整備点検できる工場が「認証工場」である(道路運送車両法第78条第1項)。
しかし、自前の工場に車検ラインを持っていないため、車検を受けるには整備士の方が車両を陸運局に持ち込んで検査しなければならない。
そのため、万が一車検場で不合格箇所があると一旦車両を持ち帰って整備して、再度陸運局まで車両を持っていかないとならないため、車両によっては数日かかる可能性がある。
とはいえ、車検料金に関しては、後に紹介する「指定工場」より安い価格設定のことが多い。
ちなみに、スズキのディーラーではない小さめの販売店系のお店やジムニーショップ(アピオさんやショウワガレージさんなどなど)はだいたい認証工場である。
また、持ち込む陸運局の検査基準としては、次に紹介する指定工場より若干緩いと48Rは個人的に感じている。
指定工場とは
自動車を分解して整備点検できる以外に、自社の工場に車検の検査設備を有しており、国から自工場で車検を行うことを認められた工場を「指定工場」という(道路運送車両法第94条の2第1項)
工場内に検査ラインがあるので、車検の際に車両を陸運局に持ち込む必要がないのが特徴で、車検も午前中に車を持ち込めば夕方までに車検が完了するような1日車検も可能である。
ディーラーや民間車検場はほぼ「指定工場」である。
車検の検査基準に関しては、先に紹介した「認証工場」より厳しい場合が多い。
なぜなら、万が一にも指定工場で検査基準を満たさない車を合格にした場合、その工場は「営業停止」や「指定工場取り消し」の重い行政処分になってしまうので、どうしても検査は厳しい目になってしまう傾向にあるのだ。
また、疑わしいものは罰せよの精神で怪しいグレーゾーンのパーツはアウトになる傾向が強いが、これも恐怖の指定工場取り消しや、怪しいカスタムパーツが車検に適合するか時間をかけて調べたりするとルーティンの車検整備以外にもどんどん時間をとられるので、アチラの事情を考えるとある程度納得の部分でもある。
ジムニーに関しても、指定工場側が把握していない怪しめのカスタムパーツは車検に落とされる可能性が高いと思われるし、そんな車は面倒なのでそもそも入庫拒否される可能性も高いのである。
ジムニーはどちらの工場で車検を受けるべきか
「認証工場」「指定工場」双方にメリットデメリットが存在するので一概にどちらが良いとは言えないが、カスタムしているジムニーは検査の厳しい「指定工場」、特にディーラーは避けたほうが無難と思っている。
48RのJB23ジムニーもJB74ジムニーシエラもけっこうカスタムしているが、「認証工場」だと特になにも言われずそのまま陸運局にもちこまれ車検を通してくれる(もちろん、つけているパーツは車検対応のもの)。また、「認定工場」で車検を依頼した場合は最終的に合格を出すのは陸運局になるのだが、陸運局もちょっとぐらいのグレーゾーンなら合格を出してくれる傾向があるようだ(結局は人が判断するので、持ち込む陸運局によってグレーゾーンの線引きが異なるし、ユーザー車検を含め色々な改造車が持ち込まれるのでイチイチ細かいところでアウト出さないのかも)。
一方で、「指定工場」の車検は、万が一にも整備不良車を合格にはできないので、しっかりと車を点検整備してくれたり、自社工場で車検ができるので車検が早いというメリットもある。
というわけで、カスタムしているジムニーは「認証工場」、ノーマルで乗っていてしっかりと車を点検して欲しい人は「指定工場」をオススメします。
(もちろん、「認証工場」でも腕の良い整備士はたくさんいて、特にジムニー専門店ではしっかり車は見てくれるが、「指定工場」だと外れがないという意味で書かせて頂いた)
48RのJB74ジムニーシエラの車検費用内訳
さて、前置きはこのくらいにして、48Rの車検費用の公開。
どどん!(ちなみに、走行距離は3万キロ弱)
項目 | 費用 | |
①重量税 | 24,600 | |
②自賠責 | 17,650 | |
③印紙代 | 1,800 | |
法定費用合計①②③ | 44,050 | |
④車検基本料金 | 19,000 | |
⑤検査料(検査代行料) | 6,000 | |
⑥その他(エンジンルーム洗浄) | 6,000 | |
⑥その他(ブレーキオイル交換) | 800 | |
整備費用合計④⑤⑥ | 32,300 | |
消費税 | 3,230 | |
車検費用合計 | 79,580 |
しめて79,.580円でした。
次に内訳について、解説する。
法定費用①②③について
上の表の①重量税、②自賠責保険、③印紙代については法律で定められた費用であるため、JB74ジムニーシエラだとどこでも同じ金額となる。
ちなみに、重量税は下表にように定められていて、車の大きさや新車からどれだけ経過したかで細かく料金が区別されている。
車両重量 | 免税対象車 | エコカー (本則税率) |
エコカー外 | ||
新規登録から 13年未満 |
新規登録から 13年経過 |
新規登録から 18年経過 |
|||
軽自動車 | ー | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
〜1,000kg | 0円 | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
〜1,500kg | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 | |
〜2,000kg | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 | |
〜2,500kg | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 | |
〜3,000kg | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
↑JB74だと青字部分が適用
整備費用④⑤⑥について
整備費用については、整備工場が車検をどれくらいの金額で設定しているか、どれだけ整備、部品交換するかで大きく変わってくる部分である。
④車検基本料について
車検では法律で定められた点検整備をしなければならないので、その整備工賃にあたる部分である(整備にかかる部品代含まず)
大体2〜4万円が相場であるが、格安車検業車だったりすると10,000円というプライスで客引きをしていたりする(余談だが、48Rは車検基本料が極端に安いところは手抜き整備されてそうな気がして、意図的にさけている。だって、お店が自由に設定できる検査基本料を10,000円にして利益出すには何削る?って考えたら分かるよね)。
⑤検査料(検査代行料)
これはお客に変わって陸運局まで車を持ち込んで車検を取る手数料である。
大体6,000円〜10,000円が相場かな。
⑥その他(追加整備にかかる工賃、部品代)
そのままだと車検に通らない場合に、追加整備や部品交換をして発生する費用の部分である。
48Rの場合は新車から3年目ということもあり特に追加で必須な整備はなかったのだが、工場の方と相談して冬シーズンのスキー場通いで塩カルで汚れたエンジンルームの洗浄(エンジンルームって洗車機で洗えるわけじゃないし、自分で洗うのはめんどうくさい)と、ブレーキフルードの交換だけお願いした。ブレーキフルードも交換せずとも車検は受かるのだが、ブレーキフルードは古くなると吸湿で沸点が下がりペーパーロック現象などが起きやすくなるので、その予防整備である。また、ブレーキフルードの交換費用についても、ブレーキフルード代のみで交換工賃は基本料に含めてくれるとのことで、二つ返事でお願いした(ハイエースを車検に出しているトヨタディーラーだと、フルード代に加えて別途工賃4.,500円程度請求された)。
ちなみにその他の部分は車が古くなって傷んでくれば傷むほど費用が嵩む部分。48RのJB23ジムニーなんて、11年目の車検は交換部品のオンパレードで総額13万円くらいだから。。。
48RのJB74はカスタムして大丈夫だったのか?!
結論からいうと、全く問題なしでした!
色々カスタムしているが、その中で車検で気になる点としては次のポイント。
- スペアタイヤレス
- テールランプのLED&流れるウインカー
- サイドミラーにAPIOのウインカー内蔵ミラー
- ダッシュボードに追加メーター設置(油温計&油圧計)
- フロントガラスにタイヤ内圧センサーのモニター取り付け
- エンジン下アンダーカバー取り付け
これらがグレーかなーと思っていたが、整備工場ではなにも指摘なく、陸運局の検査でも無事合格を頂くことができた。
その他、数多くのカスタムをしているがほとんどは車検対応パーツなので、それらももちろん問題なしだった。
(詳しいカスタム内容はジムニーシエラカテゴリーで詳しく書いてます)
JB74ジムニーシエラ 初回車検費用まとめ
さて、さらっと車検の金額だけ書くつもりが、4千文字を超える記事になってしまったので、ここらでまとめたいと思います。
まず、新車3年目だとほとんど交換する部品が発生なく、タイミング次第でオイル交換やフルード交換をするくらいで、大きく費用がかかるものはないだろう。
ということで、どこに車検を出すかにもよるが、6〜8万円程度が初回車検の相場ではないだろうか。
また、カスタムについても車検対応のパーツでやっている限りは特に問題はないでしょう(リフトアップで出禁になるディーラーは置いといて)
脱落せず最後まで読んで頂きありがとうございます。読者様のご参考になれば幸いです。
他にも「JB74ジムニーシエラ(☜クリック)」カテゴリーで様々なジムニーに関する記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。