「晴れたら八方」とは言うけれど、朝起きて稜線を見上げると、どっしりとしたガスが稜線を隠している。
とはいえ、午後には回復の予報もあり、あわよくば、という思いもあって「晴れるのを祈って八方」へ。
今日のパートナーは久しぶりのゆうさん。去年3月の白馬岳以来、11ヶ月ぶり。
山スキーヤーとは思えないベルトをしている彼だけど、仲間の中でもスティープ系の経験はピカイチ。
今日も、「天気悪いから手前かも」とは言いつつ、「アイゼン、ピッケルは持っていこう」と。本気だ、この人。
だいたいシーズン初滑りが唐松本谷で、本日はシーズン2日目。「シーズン序盤だから、足慣らしから」という思考は全くないようだ。
いつものようにオラオラ登山届けを書かされて、八方池山荘よりハイクスタート。
本日は2月にして今シーズン初のスプリットボード(笑)
最近はスノーシューばかりだったので、あらためてスプリットボードを使うとシール歩行の楽さを再認識。これ考えた人天才よね。
八方には珍しく尾根上の積雪がすごい。最近自分のiPhoneの調子が悪く、ほとんど写真はないが、吹き溜まりで60cmくらい。
当然ラッセルだけど、八方池山荘泊まりの登山家グループがしっかりトレースをつけてくれておかげで楽チン楽チン。丸山ケルンで追いついたので、ラッセルのお礼とちょっと雑談をしたんだけど、八方池山荘から丸山ケルンまでなんと4時間もかかったらしい。ほんとうにありがとうございます。
丸山ケルンでゆんさんと相談。
2361手前あたりから風が強くなって、丸山ケルンではメット、フード、ゴーグルがないと辛いくらいの爆風に。プチ地獄。
条件はあまり良くない。ここからはラッセルの先頭になるし、爆風、さらに山頂方面はまだガスの中だ(残念ながら、不帰は見えず)。あわよくばCルンゼとか期待していたが、行動時間と、到着してもガスの可能性も高いので、本日はここまでということに。
雪の状態は旧雪とHSTの結合良く、スラブ化もしておらず申し分ないだけに、残念無念。
後続の人達も、だいたい丸山ケルンで撤退。
後でその場にいた人のinstagramをたまたま見つけたんだけど、登山の人二人はさらに奥に行ったとか。
登山だと帰りも時間かかるし、登頂成功できたのだろうか。
さて、ここまでと決まったらさっさと滑りましょう。
ここまで尾根上も深かったので、斜面はバフバフ間違いない。
丸山ケルンから2361方向。ガスはスッキリとは晴れないが、滑るには十分の視界だ。
まずは2361からの無名沢。
深すぎだしドライアウトもしてないからちょっとスピードでないけど、八方ではなかなか味わえないノーパックスノー!
ガラガラへのトラバース地点まで一気に1ピッチのロングラン、とても気持ちの良い一本だった。
(iPhone低温電源落ちで写真なし。。)
んで、ガラガラへトラバース。
そうそう、トラバースはスプリットボードをスキーモードにチェンジして。ちょっとした登りもそのまま対応できるし、下りで久しぶりにパウダースキーして楽しかった。
ガラガラはプチジャクソンからさらに奥のシュートへ。
(写真は2013年12月のもの)
赤い矢印からエントリーして、シュートを抜ける赤矢印ラインが48Rで、スキーヤーズライトのリッジから落ちるラインがゆうさん。このシュート、画像ではスケール感なく短く見えるけど、実際に滑ると斜度と狭さにビビります。
上部は快適なんだけど、画像先のシュート内は斜度が増し、幅3mくらいでスラフ祭り。
自分のスラフでまともに滑れず、超安全運転でした(^^;
シュート抜けてガラガラ沢に飛び出した後は、ノートラック斜面をうっぷんを晴らすようにターン!
シュートからのスラフでガラガラを汚してスンマセン。
教訓、シュート内はチョッカリでスラフより早く抜けましょう。自分には初見で到底無理だったけど、狭いところはスラフより先に滑らないと、まともに滑れないわ。
ゆうさんはカッコよく尾根から飛び出してきた。
やっぱ急斜面は尾根ラインか。
もうお腹いっぱいなので、登り返さずスタコラ下山。
ガラガラ沢下デザート斜面。ここもノートラックで快適パウダー。
二股着でお約束写真。
その後はいつものゲレンデ練習。
シュートをまともに滑れなかった悔しさで、スピード2割増し。
お疲れ山でした。