ジムニーとハイエース(3.0L DT サブコンで170馬力)を交互に乗っていると気になるのがJB23の動力性能の低さ。
特に低回転からの加速するシチュエーションで、アクセル踏んでも回転の上がりが鈍いので、信号発進で結構なストレスである。ハイエースならば2000回転も回っていればトルクフルなディーゼルエンジンが車体を軽々と加速してくれるのに比べ、ジムニーは出足の遅さが泣き所である。
というわけで、ジムニーも少しでも速くなればということで、まずはお手軽なサブコンチューンに手を出してみた。
中回転のレスポンスアップを狙った商品で、絶対的なパワーは上がるものではないのだが、実用回転域(2500~4000rpm)ではアクセルペダルの踏み込みに対してよくエンジンが反応する、乗りやすい車になりました。
サブコンとは
クルマはのエンジンはコンピュータ(ECU)が制御している
ECUは言わば車の脳みそといえるくらい重要な部品である。
ドライバーからのアクセル入力に対し、速度や回転数、空燃比、吸気温度など様々な情報から最適な燃料噴射量やブースト圧、点火時期を制御しているのだ。
ただ、メーカー純正のセットアップはエンジン耐久にマージンを持たせたり排ガス浄化のからみで、パワー面ではエンジン性能を出し切ってない部分もある。
良く聞くコンピュータチューンは、このマージンをパワーアップに振り分けていると考えて良い。
そしてサブコンの役割とは、ECUとセンサーの間に別のコンピュータを割り込ませ、ECUに擬似情報を送ることで、本来とは異なる燃調にしてパワーを引き出すことにある。
ハイエースでもサブコンを入れていて、全域トルクアップ、馬力は130馬力→170馬力!体感上的にもかなり車が軽く感じるようになった。それでいて燃費は1割ほど改善する優れものである(これは2チャンネルでより細かく制御ができる高価なサブコンだが)。
工藤自動車ミニコン
今回は工藤自動車さんのJB23用のサブコンを購入した。
(画像にはミニコン延長ケーブルが写っているが、室内引き込みが面倒だったので使用せずでした)
商品説明によると
■商品開発の狙い
JB23Wの場合、3300~3900RPMあたりが引っかかるような感じがありますが、その引っかかりを無くすセッティングとし、気持の良い加速を実現します。
ターボが効き始めるところからフルブースト領域のレスポンスアップです。
アイドリング付近と、最高回転領域はノーマルマップとなります
レスポンスアップに伴いトルクも向上します
また、本体スイッチの切り替えでR(レスポンス)モード、N(ノーマル)モード、E(エコ)モードと切り替え可能
通電確認のブルーLED装備よくあるサブコンのようにハイオクガソリン専用ではありません、レギュラーガソリンも対応です。
マフラーやエアクリ、スロットルチャンバーなどとの相性も良く相乗効果も期待できます。
ハイオクガソリンを使用することにより更にフィーリングが良くなることがあります。
※寿命を縮めるパワーアップではありません。
気持ちの良い加速を求めるサブコンです、 車検も問題ありません。
ジムニーのK6Aエンジンは3500rpmで最大トルクを発揮するはずなのだが、走らせ方によっては3000-3900rpmでエンジン回転の上昇が鈍るように感じることがある。
おそらく、燃調マップでここら辺の回転数とアクセル開度でパワーが出にくい燃調になっていると推測するが(いわゆるマップの谷)、工藤さんのミニコンはここらへんの燃調マップを良い具合にしているのだろう。
ジムニーのエンジンは回すとやかましいので、ピークパワーより街中でよく使う5000rpmまでの特性を良くしたい。そんな48Rの狙いにマッチしたのがこのサブコンだ。
楽天レビューは120件近い。評判も良さげだ。
注意:今は工藤自動車さんからサブコンは販売されてないようです。同様のサブコンは他のメーカーからも販売されています。
取り付け方法
カプラーの付け替えと簡単な本体設置のみ。10分もあれば十分完了する内容。
必要工具
・10mmソケットレンチ or レンチ
・ビニールテープ
・ハサミorニッパー(タイラップを切るだけ)
手順①サージタンクの圧力センサーに配線割り込み
このサブコンはサージタンクの圧力センサーとECUの間に割り込ませる。
まずは上の画像の黄色丸のカプラーを外す。
そしてミニコン付属の配線を割り込ませる。
説明書に従って、ビニールテープで防水してタイラップでカプラーをロックする(ロックする爪がないため)。
手順②ミニコン設置と配線接続
取り付けステーも付属するので、設置はとても簡単。
バッテリーの固定ステーにミニコン付属のステーを取り付ける。
ミニコン本体へは、手順①で割り込ませた配線の反対側を接続。
緑の配線でぶら下がっているカプラーは、ミニコンと入れ替えて接続するノーマル復帰用のカプラーだ。
最後にミニコンを両面テープでステーに固定して完了。
10分くらいの簡単作業だった。
延長ケーブルも購入していてミニコン本体を室内設置も考えたのだが、室内引き込みが面倒なのでここで終了とした(笑)
更新!手順③ミニコンを室内設置
やっぱ走りながらちょくちょくセッティングを変更したいので、やっぱり室内引き込みをしてしまった。
やってしまえば結構簡単です(笑)
まずはバッテリーを外して、バッテリー奥の黄色丸のゴムパッキンから配線を通す。
まずはドライバーで穴開け。
延長ケーブルを通す際は、マイナスドライバーの先端にコネクタをはめて、この状態でさっき開けた穴に押し込めば簡単である。
運転席の足元から引き込めた。
セット場所はお好みで。
48Rは目立たないようにここに設置した。
めっちゃくちゃモード変更が楽になるので、いじりヲタクは是非室内設置を(笑)
インプレ
モードは「レスポンス」「エコ」「ノーマル」の3つのモードがある。
繰り返し切り替えながら街中、山道、高速道路を走ってみた。
レスポンスモード
一番実感したのが、うたい文句の3,000-3,900rpmの加速感。
右足の動きにダイレクトにエンジンが反応し気持ちよく加速するし、5,000rpmまでの到達が速い!出足の遅さが解消されて、スーっと車が加速するようになった。
48Rの主観だが、ベタ踏みよりアクセル開度50-75%くらいの時の加速が良くなっている気がする。
これは良い!
エコ
一方、燃費が向上するという「エコモード」だが、「ノーマル」と同じアクセル開度でもパワーが抑えられており、明らかにかったるい。「ノーマル」に比べ、余計にひとふみアクセルを踏むような感じになる。
余計にアクセルを踏んでいるんだから、返って燃費悪くならないの?と思ってしまうのだが。
とはいえ、ここ最近のターボエンジン車の制御では低アクセル開度では、スロットルバルブを大きく開いてウエストゲートも解放してターボはあまりかけずにして吸気抵抗を減らすことによって燃費向上している。これを電子スロットルではないジムニーでやっているかもしれない。
48Rは常に車が遅くなるので、エコモードはすぐにやめてしまった。というわけで、燃費の効果の程はわかりません。
サブコン制御の考察
*48Rの主観的考察なので、間違っている可能性があります。あくまで一個人の考察です。
うちのジムニーはOBD2情報のブースト圧とサージタンクから計測している機械式ブースト計の2種類あるのだが、「レスポンス」にすると、加速時のOBD2のブースト圧が下がっている。
サージタンクからの圧力センサーとECUの間に割り込ませているので、やはりECUに疑似情報を送っているのだろう。
実際のブースト圧が0.75なのにECUが0.6と勘違いするとどうなるか?
まずブースト圧が0.6に合わせた空燃比になるので、実際にはブースト圧0.75の空気量に対して燃料の量が減ることになる。JB23はかなり燃料が濃いらしいので、理想の空燃比に近づく方向、つまりパワーアップする方向、ということになる。
また点火時期についても、ブーストが上がるほどノッキング対策で遅角になるが、実際のブースト圧0.75でECUが0.6と勘違いしていると、点火時期は0.6にあわせることになるので、進角方向になる。進角するとトルクやレスポンスが上がるので、工藤さんのミニコンのうたい文句通り、ということになる。
工藤さんはブーストアップ車にミニコンを付ける場合、プラグの熱価アップ、ハイオク使用を推奨している。燃料が薄めになるならば燃焼室の温度が上がるのでプラグ熱価アップは必須だし、点火時期が早くなるならばノッキング対策でハイオクが必要になる。もともとがブーストアップ車だとマージンがないので、念のためプラグとハイオクで対策せよ、ということだろう。
つまり、考察の結果、サブコンが介入するとECUに疑似情報が送られ、それによって燃料が絞られ点火時期が進角し、パワーがアップする!という感じではないだろうか。
ブースト圧などのECUからの情報が見られるレーダー探知機の記事はこちら。
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JB23ジムニーサブコンまとめ
街乗りで常用する回転域でレスポンスアップ&トルクアップするので、乗りやすい車になる。劇的に速くなるものではないのだが、よくある街中でちょっと強く加速したいときに車速がスッと乗るのでメリットを感じる機会も多く満足である。
加速でもたつくのが不満な方にはぜひおススメです。
他にも「JB23ジムニーカテゴリ(☜クリック)」で色々ジムニー 記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。