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【MTB】同じモデルでアルミフレームとカーボンフレームを素人が乗り比べた感想

ブログ読者の皆さんは全く同じフレームでアルミフレームとカーボンフレームを乗り比べたことありますか?

こういうことを経験した人はけっこう少ないんじゃないかと思いますが、48RはモンドレイカーのDUNEというモデルのアルミフレームとカーボンフレームを所有していました。

パーツ構成は異なるのだが、フレームの違いを感じることができたのでその感想と、お高いカーボンフレームにどのくらいメリットがあるのか共有させて頂きます。

果たして高いカーボンフレームって買う意味あるのか?

 

アルミフレームとカーボンフレームのメリットデメリット

まずはフレームの材質の違いによる基本的なメリットデメリットの解説から

アルミフレームのメリット

  • 価格が安い
  • 強度が高い(衝撃に強い)
  • 鉄に比べ軽量の割に剛性が高い

 

価格が安い

アルミニウムは車、家電、スマホ、缶などあらゆるところで使われている一般的な金属であり、素材価格が安価で加工もしやすいため、アルミフレームはコストパフォーマンスに優れている。

 

強度が高い(衝撃に強い)

アルミは強度の高い金属なので、転倒して岩に当たったりしても、傷が入るくらいで大きく破損することはない。表面の傷さえ気にしなければ、自転車を石の壁や岩に立てかけるのもそれほど気を使う必要がないのも利点である。

 

鉄に比べ、軽量の割に剛性が高い

アルミは重量あたりの強度は鉄よりも高いので、ひと昔前の鉄フレームに比べ軽く剛性の高いフレームにすることが可能である。

 

カーボンフレームのメリット

カーボンフレームはその名のとおり炭素からできているフレームである。

炭素を繊維状にしたもの(いわゆるカーボンファイバー)に樹脂を染み込ませ、それを型に貼り付けて、釜で高温高圧で硬化させることでフレームを作り上げる。この高温高圧環境下で余分な樹脂が抜けるので、炭素繊維の密度が高く軽量で剛性の高いフレームができあがるのだ。

カーボンフレームのメリットは次の通り

  • 軽量で剛性が高い
  • 設計の自由度が高い

 

軽量で剛性が高い

カーボンはとても重量が軽く、それでいて剛性がとても高い素材である。

カーボンの種類にもよるが、アルミの半分の比重でアルミの倍の剛性をもつ「軽くて強い」素材の代名詞である。なんせ、四輪の世界最高峰であるF1マシンの車体もカーボン製である。

ただ、剛性が高いと強度があるはまた別の話で、衝撃を受けると破れたりするデメリットもある(金属なら衝撃を受けても凹んだり傷がつくくらいで、割れたりはしないが、カーボンフレームは割れるリスクがある)

 

 

設計の自由度が高い

カーボンフレームは型にカーボンファイバーを貼ってフレームにするので、場所によってフレームの厚みを変えることで強度が必要な部分は厚くし、強度が不要な部分などは薄くするなど、より重量効率を高めた設計が可能だ。

これによって、軽く剛性が高いといったカーボンフレームの特徴をさらに伸ばすフレームを作ることができる(余談だが、48Rの勤め先でもカーボンフレームの設計をしている部門がある。最近ではシミュレーションでフレームのしなりを計算できより精度の高い設計が可能になり、テスト用フレームの試作を減らすことができている)。

 

 

アルミフレームとカーボンフレームの乗り比べ

こちらは48RのMondraker DUNE Mサイズのアルミフレームとカーボンフレーム。

どちらのフレームもジオメトリーは同じでありサスペンションのリンク形式も同じDWリンク系である。また、サスペンションの銘柄も同じFOX Factoryシリーズを使っている(リアサスは微妙にモデルが異なるが)。

かなり近い条件でアルミとカーボンを比較できたのでは、と思っている。

 

軽さについて

パーツの違いもあるのだが、両車の重量の違いは約1kg(フレーム単体の重量はカーボンのほうが600g軽い)。

同じジオメトリーの1kgの違いって、どれくらいだと思う?

車に自転車を積むときには、「お、カーボン軽いな」とちょっと感じるが、実際に乗ってみるとダウンヒルでは体感ほぼゼロ。1kgの軽量化ってダウンヒルではほぼ意味なしでした。

 

また、ヒルクライムでも1kgってほとんど差を感じないのが正直なところ。シビアなヒルクライム競技なら60分が59分になるかもしれないが、トレイルの登りでは「ちょっと楽になった気がする」程度で、恩恵を感じることはほぼなかった。

 

ジャンプのときは少しカーボンフレームのほうが取り回し軽く感じるが、まあ慣れるとアルミでもカーボンでもどちらも変わりなく飛べてしまう。

 

総じて、MTBの場合はアルミフレーム→カーボンフレーム程度の軽量化では大きなメリットなしでした。

 

 

剛性感について

意外にも重量よりコチラのほうが体感しやすかった。

カーボンフレームはカチッとした乗り味で、硬い板に跨っている印象だ。フレーム剛性のおかげか、リンクの動きがスムーズに感じ、心なしかサスの動きも良くなって路面追従性も良くなっている印象を受けた。

とはいえ、それがダウンヒルの速さにつながるかといえばそうではなく、富士見パノラマやふじてんを走った感じ、カーボンフレームのDUNEに乗り換えても、残念ながらそれほど速くなった感じはない。

 

 

じゃあカーボンフレームのなにが良かったのか

カーボンフレームに乗って一番良かったと感じるのは所有欲を満たされることです(笑)

やはり溶接痕のないカーボンフレーム独特のクリーンな見た目や、カーボンフレームのほうが太くてかっこいいことや、ハイエンドフレームを所有している満足感が、買って良かったと感じるポイント。

正直アルミのDUNEからカーボンのDUNEに乗り換えてあまり走りはパッとしなくて最初は残念だったのだが、やはり男の子は「カーボン」という響きが好きなので、最終的には乗ってヨシ眺めてヨシで、買って良かったです。

 

ちなみに、DHバイクのMondraker SUMMUMもアルミとカーボンフレームがあるが、カーボンフレームのかっこよさでカーボン版を購入(笑)

 

 

アルミフレームとカーボンフレームの素人比較まとめ

はい、同じジオメトリーのバイクであれば、素人が明確に感じれる性能メリットはほとんどないです。まあ、プロや上級者が乗ればカーボンのほうが速く走れるのかもしれないが、MTBって機材スポーツとはいえ、人間の割合がとても大きいので、性能観点からみればフレームの材質なんて素人が気にするところではないです(速くなりたいならカーボンフレーム買うより、練習時間増やしたほうが10倍良い。とはいえ練習時間を増やせないお父さんはカーボンフレーム買って盆栽として楽しむパターンになるのだが。。)。

 

今回の経験によって、アルミフレームでも全然戦えることがわかったので、MondrakerやRocky Mountainなど、全く同じジオメトリーでアルミとカーボンフレームをラインナップしているメーカーでも、安心してアルミフレームを選ぶことができるようになった。

とはいえ、アルミフレームの完成車は相対的にカーボンフレームの完成車よりパーツのグレード低くて、後からパーツのグレードアップを考えると、最初から良いパーツ構成のカーボンフレームを買ったほうがお得なるかもしれないので、完成車選びの場合はパーツ構成も考えて吟味すべし。

 

48Rとしては、アルミとカーボンがラインアップしているメーカーであれば、まずはアルミフレームから探すかな。とくにフレーム単品売りなら、アルミ一択です。とはいえ、最近はカーボンフレームしかラインアップしていないメーカーも多く、アルミvsカーボンの選択肢がそもそもない場合がほとんどかもしれないが(48Rが次期バイクとして欲しいEVILもカーボンしかない。大メーカー以外はアルミとカーボンの2ライン持てないよね)。

 

以上、素人の殴り書きレビューですが、参考になれば幸いです。




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