JB74ジムニーに出幅15mmのフェンダーモールを取り付けた。
理由はタイヤが巻き上げる泥がボディーにかかるのを低減するため(ハミタイ対策じゃないよ)
結果から言うとほとんど効果はなかったのだが、今回フェンダーモールを取り付けるにあたり出幅の量やオーバーフェンダーとの違いを色々調べてわかったことがあるので、今回の記事で共有します。
なかなかグレーゾーンな部分でもあるので、このブログに書いてあることが100%正しいわけではないし、車検に落ちたりしても「知らんがな」ですのであしからず。
フェンダーモール購入動機
林道やどろどろに融雪した雪道を走ると、巻き上げる泥や雪でめちゃくちゃ汚れるマイJB74ジムニー。
タイヤサイズを215/70R16にアップしてるせいか、前輪の巻き上げる雪で車のサイドや後ろのフェンダーにきちゃない雪がべったり。
ドアノブもこの通りですよ。とほほ。
原因としては、タイヤの幅を195から215に広げているため、フェンダーアーチの中で外に張り出したタイヤが雪を巻き上げていると思われる(ハミタイしているわけではないが、ツライチくらいのセッティング)
というわけで、少しでも雪はね泥はねがボディに付くのを抑えるため、JB74のオーバーフェンダーを拡張する作戦をとることにしたのが、フェンダーモールの購入動機。
ちなみに、雪はね軽減にはマッドフラップのほうが効果的だったのだが、見た目が好みではないので現在は取り外し。
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フェンダーモールについて
フェンダーモールとは
フェンダーモールとは、その名の通りフェンダーアーチの縁に取り付けるモールである。
ゴムでできており、好きな長さにカットして両面テープで簡単に取り付けることができる。
お値段も手頃で2千円弱で購入できるので、フェンダーのドレスアップとして人気にアイテムである。
フェンダーモールとオーバーフェンダーの違い
ジムニーのカスタムパーツとして人気なのが、オーバーフェンダー。
フェンダーモールとオーバーフェンダーの違いは、フェンダーモールは「簡易的な外観のカスタム」が目的の機能のないデザイン上のパーツ扱い。したがって、車体からはみ出したタイヤのカバーとしては認められてない。
一方でオーバーフェンダーはハミ出したタイヤのカバーとしての機能的なパーツとして認められており、きちんと装着すれば車体からはみ出したタイヤでもオーバーフェンダーで覆っていれば車検を通すことが可能だ。
(フェンダーモールではみ出したタイヤをカバーしても、車検ではハミタイ扱い)
指定部品と指定外部品
カスタムで重要になるのが指定部品と指定外部品。
どの部品がどちらに分類されるかは本題ではないので適当にググって欲しいが、ここでは以下のことだけ覚えれば大丈夫。
- フェンダーモールは指定部品
- オーバーフェンダーは指定外部品
自動車に部品を取り付けてカスタムする際、車検証から以下の寸法を超えて車両の大きさが変わる場合は構造変更(車検証の車両サイズを書き換える申請)が必要だ。
ところが、指定部品に限っては、リベットや溶接などの恒久的な取り付け方法以外の取り付け(ボルトナットや両面テープでの固定)では、上表のサイズを超えても構造変更の申請は不要である。
というわけで、フェンダーモールはデザイン上のパーツで指定部品であるので、上表の値を超えても構造変更の必要はなく、常識的な範囲であれば出幅の大きなフェンダーモールも装着可能だ。
(ほかのジムニーカスタムパーツでいうと、人気の社外バンパーやルーフラックも指定部品なので、上表のサイズを超えて車体サイズが変わっても構造変更の申請は必要ない。逆にバンパーやルーフラックごときで構造変更が必要だと悪夢だが)
オーバーフェンダーは構造変更の必要のない9mm幅が人気
先述の通り構造変更が不要な範囲は全幅で±2cm以内なので、オーバーフェンダーは構造変更の必要のない出幅9mmのもの(両側で18mm<20mm)が車検対応品として人気である。
構造変更は煩わしいもんね。それにJB64ジムニーの場合は軽自動車枠ギリギリの寸法なので、出幅10mm以上のオーバーフェンダーを装着すると、軽自動車から普通自動車への変更も必要で、税金も上がっちゃいます。
フェンダーモールとオーバーフェンダーの取り付け方法の違い
フェンダーモールは先述した通り、柔らかいゴムのモールを両面テープで取り付けるという簡易的な方法で問題なし。
一方でオーバーフェンダーはハミ出したタイヤを覆うもので車体の一部と見なされるので、ボルトや接着剤での強固な固定が必要。要は、オーバーフェンダーは車体の一部なので、簡単に外れちゃダメよというルールで下記のように定められている。
第 178 条 車枠及び車体の強度、取付方法等に関し、保安基準第 18 条第1項第1号の告 示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。
一 車枠及び車体は、堅ろうで運行に十分耐えるものであること。
二 車体は、車枠に確実に取り付けられ、振動、衝撃等によりゆるみを生じないようになっていること。
三 車枠及び車体は、著しく損傷していないこと。
とはいえ、ジムニーで多い9mm出幅のオーバーフェンダーはほとんどが両面テープでの取付。厳密にいうとアウトな気がするが、外から見たら両面テープだか接着剤だか判断がつかないので、ジムニー専用設計のオーバーフェンダーなら両面テープでも車検は通るようだ(グレーゾーン)
ちなみに、ショウワガレージさんをはじめ一部の9mmフェンダーは、両面テープに併せてクリップやボルトでも固定できるようになってる(両面テープだけでも問題なく取り付けできるけど)
【商品説明】 純正バンパー風のAESシボ材を使用した9mmワイドフェンダーです。
もともとのフェンダーラインを活かした、シンプルながらも存在感のあるデザインがノーマルのプレーンなエクステリアにワンポイントを加えます。
カスタム車両はもちろんノーマルの車両にもマッチすることを念頭に開発し、デザイン、色、素材感を含め違和感なく溶け込みます。
純正バンパー同様のブラックカラーが足下を引き締め、精悍なイメージをより強調します。
出幅を車検適応内の10mm(片側)以内に収め、煩わしい車検対策などは無用でご使用頂けます。取り付けは両面テープでの貼り付けと併せて、フロントは純正のクリップ、リアはボルト(要穴開け加工)とナットでの固定となります。リアについては、緩みとボディの腐食を極力抑える為にタッピングビスではなく、あえてボルトとナットでの固定方法としました。
↑は念のための車検対策だろうか。
車検が心配な人は、ボルトやクリップなどで固定できるオーバーフェンダーを購入したほうが安心かも(いつルールが厳しくなるかわからないし)
9mm出幅の車検対応フェンダーモールは意味不明
さて、フェンダーモールは堅牢に取り付けられてないのでハミタイ対策にはならないものの、指定部品なので車幅の変更幅が±2cm以下に収める必要はない。
というわけで、「フェンダーモール 9mm幅 車検対応」と謳っているフェンダーモールは出幅9mmに収めなくても車検通るので、寝ぼけた説明になっている。
とはいえ、じゃあフェンダーモールの出幅を何ミリでもOKか?というと、あまり出っぱっていると突起と見なされて車検に落ちるという情報もあったので、指定部のフェンダーモールといえど、せいぜい25mm程度としたほうが良さそうだ。
2 .車体の外形その他自動車の形状に関し、保安基準第 18 条第1項第2号の告示で定め る基準は、車体の外形その他自動車の形状が、鋭い突起を有し、又は回転部分が突出す る等他の交通の安全を妨げるおそれのあるものでないこととする。この場合において、 次に該当する車枠及び車体は、この基準に適合するものとする。一自動車が直進姿勢をとった場合において、車軸中心を含む鉛直面と車軸中心を通り それぞれ前方 30 °及び後方 50 °に交わる2平面によりはさまれる走行装置の回転部 分(タイヤ、ホィール・ステップ、ホィール・キャップ等)が当該部分の直上の車体 (フェンダ等)より車両の外側方向に突出していないもの。
オーバーフェンダーとフェンダーモールの違いまとめ
まとめると、
- フェンダーモールは指定部品なので出幅に関係なく取り付けOKだが、ハミタイ対策として使うのはNG
- オーバーフェンダーは車体の一部と見なされるパーツでハミタイ対策として使えるが、出幅9mmを超えると構造変更が必要。
出幅(片側) | 取り付け方法 | 車検 | ハミタイ | |
フェンダーモール | 9mm以下 | 両面テープ | ○ | X |
9mm以上 | 両面テープ | ○ | X | |
オーバーフェンダー | 9mm以下 | ボルトまたは接着剤*1 | ○ | ○ |
9mm以上 | ボルトまたは接着剤*1 | X(構造変更すれば◯) | ○ |
*1 厳密にはボルトまはた接着剤が必要だが、ジムニー専用の9mmオーバーフェンダーは両面テープでも車検通る(グレーゾーン)
48Rが購入したフェンダーモール
あいかわらずクッソ長い前置きを書いてしまったが、ここから48Rが購入したフェンダーモールのご紹介。
出幅15mmのものを購入。
ここまでまじめにブログを読んでくれた方なら理解できていると思うが、ハミタイしてない車両で指定部品であるフェンダーモールを取り付けるので、出幅9mmを超えても構造変更は不要である。
また、1.5mの2本入だと2輪分にしかならないので、4輪分なら2セット必要だが、今回は雪はねを軽減したいのが目的で効果も検証したいので、あえて2輪分しか購入せず、車体左側だけ取り付けることにした。
フェンダーモール取り付け方法
ゴムのフェンダーモールを切って貼るだけなので作業のポイントだけ書く。
フェンダーモール取り付けのコツ
- 取り付け面を脱脂する
- フェンダーモールを温める
経験上、脱脂をサボると夏場高温になった時に接着力が落ちて外れることあったので、脱脂は徹底的に(ちゃんと脱脂すれば、洗車機につっこんでも問題なし)
また、フェンダーモールはゴムなので、低温ではめちゃくちゃ硬くてフェンダーアーチに沿わせるのが難しい。48Rは冬場に取り付けたのだが、最初硬くて作業困難だったので、床暖房の床に置いて上から毛布をかけてモールを温めてから作業した。
まずは脱脂。48Rはパーツクリーナーで脱脂したが、樹脂にパーツクリーナー吹くと白い粉が出てきたので、脱脂専用の「シリコンオフ」がベター。
あとはJB74のオーバーフェンダーの長さに併せてカットして貼り付けるだけ。
のっぺりした純正オーバーフェンダーに立体的なアクセントが加わって良い感じ!(見た目カスタムとして悪くない?!)
前述したように、泥はね防止効果の確認のため、左側のみの取り付け(笑)
ま、左右の側面を同時に見ることはないので、違和感はないです。ハイ。
泥はね(雪はね)低減効果は?
さてさて、雪が降ったのでいそいそと融雪してどろどろになった雪道でテスト走行してきた。
まずは15mmフェンダーモールのない右側。
相変わらず汚い!
そして15mmフェンダーモールをつけている左側はというと。。
あら、ほとんど効果なし!
さらに拡大してみる。
フェンダーモールのない右側の右側リアウインドウあたり。
もういやになるくらいどろどろ。
15mmフェンダーモールの左側。
むむ、オーバーフェンダーにのっかる雪がちょっと少ないくらいで、ボディ側面はやはりどろどろ。。
結論です。
15mm出幅のフェンダーモール貼ったところで、泥はね雪はねによるボディの汚れ対策には効果なし!
JB74ジムニーシエラ
フェンダーモール取り付けまとめ
ここまで書いたように、片側9mmを超えると構造変更が必要なオーバーフェンダーに対し、フェンダーモールは指定部品なので9mmを超えても問題ないので(ただし、フェンダーモールはハミタイ対策には使えない)、泥除け対策にやや出幅大き目の15mmのフェンダーモールを取り付けてみたが、ほとんど効果なしという結果に終わってしまった。
やはり前輪からの巻き上げ対策には、マッドフラップのほうが良いのだろう。
とはいえ、フェンダーモールを追加したことでよりフェンダー部にボリューム感が出たルックスは気に入っており、2千円程度でできる見た目カスタムとしては悪くないのではないでしょうか?
今回は狙いの効果は発揮できなかったものの、読者さまのジムニーライフの参考になれば幸いでございます。
他にも「JB74ジムニーシエラ(☜クリック)」カテゴリーで様々なジムニーに関する記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。