さて、今回はジムニーに油圧計と油温計のDIY取り付け。
JB74の油圧&油温は警告ランプが付いているのみなので、走行中の温度や油圧を知ることはできない。もちろん、知らなくても特に問題なく走行はできるのだが、勉強のために走行中のエンジンの状態を知りたいのと、警告灯が付かなくてもエンジンがシビアになってくると(例えば油温が上がりすぎたとか)クールダウン走行に切り替えたりと、エンジンを労ることもできると言う理由から、計器を揃えることにした。
また、メーターが追加された運転席はコクピット感が出て、気分を上げるインテリアとしても最高のアイテムです。
↑クリックすると、油圧&油温計の動画スタート。
油圧計&油温計の必要性
油圧計
油圧計は、エンジン内部を循環する潤滑油の圧力を測定する計器である。オイルポンプで送り出されたエンジンオイルはクランクシャフトやピストン、シリンダーの慴動部を常に潤滑しているが、そのオイルポンプが送り出す油圧を監視するのが油圧計だ。
もし油圧が低下すると潤滑油がうまくエンジン内部にいきわたらないため、エンジンが壊れてしまう。どんなクルマでもメーターパネルのなかに「油圧警告灯」がついているが、実はアレが点灯する時というのは、すでに手遅れに近い状況だ。その前段階として油圧を確認できるというのは凄くメリットがあると思う。
つまり、油圧計はエンジンが正常に運転できているか知る上で、とても重要な計器なのである。
油温計
エンジンオイルは適正温度があり、大体70℃〜110℃程度である(もちろんオイルの種類によって適正作動温度は異なる)。この適正温度を超えるとオイルの劣化が極端に進行したり、オイル粘度が下がりすぎて油膜を保持できずエンジン内部にダメージを与えてしまう(オーバーヒート)。
本来は油温が上がりやすいサーキット走行車向けの追加メーターだが、実は先代のJB23ジムニーも結構油温が上がりやすく、夏場の高速道路での130km/h巡行では120℃なんてこともあった。
JB74ジムニーのK15Bエンジンはどれくらい油温が上がりやすいかデータが見当たらなかったので、今回は勉強の意味も兼ねて油温計もとりつけることにした(どちらか一つなら、油圧計のほうが良いかな)。
インテイリアとしての追加メーター
単純に走行中にアナログメーターがピコピコ動くのはカッコ良いものだ(笑)
ちなみに、レーダー探知機もクルマのコンピューターとOBD2接続しており、「水温」「スロットルバルブ開度」「点火時期」を表示させている。
これらを見ながら運転するのは、とても楽しい(ちゃんと前見ろ)。
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オートゲージの油圧計&油温計を購入
今回も追加メーターでお世話になるオートゲージ製品。国産のDefiやTrustの追加メーターはカッコ良いが、油圧計&油温計を両方揃えると5万円ほどと手がでないが、オートゲージなら2万円弱で油圧計油温計が揃ってしまう。
また、オートゲージのメーターは、リンクケーブルでメーター同士を連結することで電源を共有できるので、電源配線作業は一台分だけでOK。
2連や3連メーターにするときは非常に便利(Defiでこれをやろうとすると、コントロールユニットも買わないとならない)。
耐久性や精度に関しては、以前からJB23ジムニーにオートゲージの油温計を取り付けており、狂うことも壊れることもなく問題なく動作しているので、中華製とはいえ、それなりに信頼性はあると思っている。
こちら、メーカー公式youtubeの紹介ビデオ。
PREMIUMシリーズを購入した。
油圧&油温センサーの取り付け場所
オイルセンサーアタッチメント(オイルブロック)を利用して取り付け
今回は一番作業がしやすいオイルセンサーアタッチメント(オイルブロック)を利用してセンサーを取り付けることにした。
こんな感じで、エンジンとオイルエレメントの間にアタッチメントブロックを挟んで、そこにセンサーを取り付ける。
オイルセンサーアタッチメントはMonster一択。
オイル漏れに関わる部分なので精度の高いものを使用したいのと、後述するアタッチメントの厚みが肝なのだ。
JB74ジムニーのK15Bエンジンは、オイルエレメントが下向きについている。
真下にはホーシングやラテラルロッドが配置されており、オイルセンサーアタッチメントの厚みでエレメントが下に突き出すと、フルバンプで接触する可能性があるらしい。
ということで、厚さが25mmと自分が調べた中では一番の薄型設計であるモンスターのオイルセンサーアタッチメントを使うことにした。
また、左の純正タイプ(モンスターのJB74用)のオイルエレメントに対し、右の15mm短いショートタイプのオイルエレメントを使う(これでセンターアタッチメントと合わせて、トータル10mmアップに抑える)。
その他の取り付け方法
油圧計または油温計どちらか1つ取り付ける場合は、純正センサーの取り付け穴を利用するほうが安上がりだ。
オイルエレメント近くに純正の油圧センサーが取り付けてある。
この穴を利用して、下の画像のようなアダプターで分岐してセンサーを取り付ければ良い。
今回は油圧計と油温計両方をとりつけるため、さすがにアダプター2連は良くないよなぁということで、この取り付け方法は却下した。
油圧計&油温計の取り付け方法
取り付け難度としては、自分でオイル交換やナビ取り付けができるスキルがあるなら、特に難しくはない。
油圧&油温センサーの取り付けにエンジンオイルを抜く必要があるので、オイル交換と同時に作業しましよう。
手順①オイルを抜く
オイル交換に関しては別記事参照
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オイルを抜いている間、次の作業へ。
手順②オイルセンサーアタッチメントにセンサー取り付け
センサーアタッチメント付属の液体ガスケットを使用して、油圧&油温センサーをアタッチメントに取り付ける。
液体ガスケットは先端2山には外して塗布する(小さいので若干はみ出しているが。。)
シールテープも用意していたのだが、シールテープをオイル漏れのリスクがあるため使用しないでくれと、マニュアル指示だった。まあ、シールテープでトラブったことはないが、ここはモンスターの指示に従うことにする。
そしてセンサーアタッチメントに取り付け。
中央の使わない穴は付属のスクリューボルトで蓋をした。
手順③オイルセンサーアタッチメントをエンジンに取り付ける
取り付けには27mmのディープソケットが必要(こんなサイズ、今回しか使わないだろうなぁ)
オイルセンサーアタッチメントにOリングをはめて、エンジンオイルをひと塗り。
指定トルクで締め付ける。
最後にオイルエレメントも取り付けて、規定量のオイルを注入。
これにてエンジン周り作業は終了。
次にメーター関連の作業に取り掛かる。
手順④センサーケーブルの取り回し
次にセンサーケーブルを車内に引き込んでいく。
取り回しラインはこんな感じ。
車内引き込みはバッテリー奥のゴムパッキンから運転席足下へ通す。
バッテリーは配線作業のため、いったん取り外す。
バッテリーはショート防止のため、「 マイナス端子」→「プラス端子」の順で外すこと。
バッテリーを外すと奥に見えるゴムパッキンから車内に配置を引き込む。
ポンチでパッキンをブスリ。
(黄色い線はサブウーファー用バッ直電源)
マイナスドライバーの先端にセンサーケーブル先端のカプラーをセットして、先ほど開けた穴に押し込む。
シリコンスプレーを吹いておくと、するりとカプラーを通すことができる(無理して壊さないようにね)。
念の為、防水処理としてブチルテープを巻いてパッキンに刺しておく。
こんな感じで、アクセルペダルの上あたりから車内引き込み完了。
手順⑤電源配線
電源関連は4系統引っ張ってくる。
【赤】… バッテリー(+)
【黒】… アース
【白】… ACC、イグニッション
【オレンジ】… イルミネーション
それぞれにエレクトロタップや端子を接続し、ナビ裏の該当コードに接続する。
ナビ裏のアクセス方法はこちらの記事参照。
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一例だが、エーモンのS2484接続キット(おそらくジムニーでは一番ポピュラーな接続キット)の配線図を載せておく。
赤枠の配線にそれぞれ接続すればOKだ(エーモンさんは親切なので、「バッテリー」と「ACC(アクセサリ)」は追加機器ように分岐線が用意されている)
ちなみにイルミは繋がなくてもメーターは使用できるが、ライトON-OFFと連動した発光色と光度の設定ができなくなる(ライトONで発光色を変えたり、夜は眩しくないように光度を落としたり設定できる)
手順⑥メーター設置
ダッシュボードにメーターを設置するので、センサーケーブルと電源ケーブルを通すため、Aピラーカバーに加工を加える。
柔らかいので、カッターで簡単に切りとき可能だ。
切れ込みからケーブルを通す。
メーターに電源ケーブルとセンサーケーブルを接続し、油圧計と油温計をリンクケーブルで接続する。
最後に台座の両面テープを剥がしてダッシュボードに設置すれば完成。
まとめ
追加メーターがあるとコックピット周りが引き締まるよね。
追加メーターは昼間は白、夜はアンバーに設定している(任意の色と光度を設定可能)が、とても見やすく、またエンジンの状態もリアルタイムで知ることができるので重宝している。
メーターはアラート機能が付いているが、JB74の暖気後アイドリング油圧はかなり低く0.7barとかなので、アラートがピーピーやかましく、閾値を1.0bar→0.6barに変更せざるを得なかった。JB74は0W-16の低粘度オイルなので低回転時は油圧かかりにくいので仕方ないが、アイドリング時はアラート出さない機能とかあればもっと良いのにね。
必須ではない追加メーターとはいえ、走行時のエンジン状態を見れるのは非常に楽しく勉強になるし、満足度の高いカスタムでした。
他にも「JB74ジムニーシエラ(☜クリック)」カテゴリーで様々なジムニーに関する記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。