スノーボードのバインディングはガチッと硬めてレスポンス重視のバインより、ある程度柔軟性があって、板の上で乗り手が動けるほうが好きな48Rです。
板の上で動けるバインの代名詞であるUNIONのミニディスク系を好んで使っていたのだが、サロモンのシャドウフィットバインディングも自由度があって評判が良いということで、購入してみた。
結果、レスポンス良いのに可動域は広いというバインディングでなかなか面白い乗り味。
今回は2シーズン使ってみた感想を共有します。
シャドウフィットバインディングの特徴
けっこう独特なバインで面白いです。
ヒールカップが柔らかい
サロモンバインディングの代名詞といえば、柔らかいヒールカップのシャドウフィットでしょう。
柔らかい樹脂と伸びの少ないケブラー紐で構成されたヒールカップは下の動画のようにぐにゃぐにゃでブーツの可動を広げてくれるのだが、ケブラー紐のおかげでエッジング方向にはガッツリと体重を受け止め板にパワーを伝えてくれる。
↑この柔らかさである。
実際はヒールカップにハイバックが収まるのでライディング中にヒールカップがぐにゃぐにゃな訳ではないが、それでもバイン横方向の可動域は広くて地形遊びやパウダーでのスノーサーフ的な柔らかい動きがしやすいバインディングである。
ヒールカップが薄くて高い
ついつい目立つ特徴であるシャドウフィットに目が行きがちなのだが、ヒールカップの薄さと高さもこのバインの大きなメリット。
他のバインだとヒールカップが低くて踵方向に張り出しているので、48Rのようにダックスタンスカービンガー勢はドラグに悩むのだが(特にバートンのバインとか)、サロモンのシャドウフィットはヒールカップの位置が高く、ブーツの踵より高めの位置をホールドする感じなので、ヒールターンのドラグが少ないのも大きな特徴である。
ヒールターンでガッツリ板を立てたれるのもシャドウフィットの大きな武器である。
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シャドウフィット ハイランダーレビュー
パウダーでもっと自由に
パウダーはめっちゃいいです。シャドウフィットの柔らかいヒールカップが良い仕事して、パウダーで板を操作しやすくスノーサーフ系の柔らかい動きがやりやすい。
得意なのは沢地形。沢パウダーだと右に左に上半身を捻りながら当て込んだり、落ち込みで上体を先行して下に下に落としたりする動きが多いのだが、身体が先に動いて後から板がビタっと追従してくれる感覚。とてもナチュラルな滑走感で心地良い。
ちなみに、ハイランダーはシャドウフィットの中でも硬めのハイバックなので、もっと柔らかい動きを追求するなら「ホログラム」のほうが良いだろう(24/25モデルからホログラムもハイランダーと同じストラップにグレードアップされたので、かなり良いバインだと思う)。
ただ、一つだけパウダーのときに欠点があって、リフト降りて後ろ足にバインをつける時、アンクルストラップがベースプレートに被るので、いちいち手でアンクルストラップの位置を調整してベースプレートにブーツを置かなければならない。
この点はバートンやユニオンの場合はアンクルストラップの根本が柔らかくて、大きく開くことができるので、サロモンシャドウフィットを使う時は結構不満に感じている。特に朝のパウダー競争は一刻を争う?ので気になってくる部分である(ステップオン勢に置いていかれるのはもちろん、ユニオンやバートンのストラップ勢にも置いていかれる)。ストラップのフィット感自体はものすごく良いので、残念な部分。
カービングで板を立てやすい
先にも書いたけど、ドラグしにくサロモン シャドウフィットバインディングは、足デカ足やダックスタンスカービンガーの福音となるバイン。上の写真のように、ブーツの踵からヒールカップがはみ出してないので、バートンなどに比べると同じアングルでもドラグしにくく板を立てることができる。
また、ハイランダーは割と硬めのハイバックなのでバックサイド側のレスポンスがよく、トーサイドからヒールの切り替えでエッジのかかりがとても早い。
加えてシャドウフィットバインは横方向に柔らかいので、後ろ足の膝も前に入れやすく。ターン後半までエッジが抜けることなく圧をかけ続けることができる。
つまり、なかなか気持ちの良いカーブを描くことができるのだ。
ただ、カービングについても1点だけ不満があって、ハイバックにフォワードリーンアジャスターが付いていない。
48Rはダックスタンスの弱点であるヒールターン後半のエッジングの弱さを補うため、後ろ足だけフォワードリーンを強めに入れているのだが、それができないのはちょっとだけ不満。
フリーライドでの自由自在感
このバイン、フリーライドでも調子良いです。ストラップはブーツを包み込んでくれるし、柔らかいヒールカップは身体の動きを妨げない。
個人的な趣向もあるが48Rは硬いバインでレスポンス重視なバインはあまり好みでなく、板と一体感ありながらも重心移動や先行動作を入れやすく足元が自由自在感なハイランダーはど真ん中のストライク。
手持ちの板でも柔らかめでカービングとトリックに使いやすいDR155Wに合わせている(加えて、パウダーでの乗り味も楽しいし)
ハイランダーくらいの硬さのバインだと自由度はありつつもハイスピードでも安定するので、オールマイティに使えます。
シャドウフィットバインディング レビューまとめ
シャドウフィットの横への柔らかさにハイランダーのエッジング方向の心地良いレスポンスは、一度乗ると病みつきになります。可動域が広いのにレスポンスも良いので乗っていて楽しいし、足元が硬いとか膝を入れにくいとかそういう不満もないとても使いやすいバインディングです。
パウダーや地形遊びに向いたバインで、カービングもしたくてドラグしにくいバインが欲しいならサロモン シャドウフィットはとてもオススメです。
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