サブコンチューンをご存知だろうか?
車のコンピュータ(ECU)に割り込ませて燃料噴射量や点火時期、ブーストなどを調整してエンジンパワーを引き出すチューニング方法だ。
今回、マイハイエースの1KDディーゼルエンジンにTDIのサブコンを取り付けて5ヶ月ほど走り込んで見たので、インプレをレポートする。
車乗り換えたかのように走りが良くなるだけでなく、燃費も向上して大満足。新車から装着したかった!と後悔するほどの製品だった。
速い車はストレスがなく運転が楽。オススメですよ。
(今回は48Rの1KDディーゼルにサブコンを導入したが、ハイエースの他のディーゼルエンジンの2KDや1GDや、その他の車種でもほとんどのディーゼルエンジン向けにサブコン設定されてます)
注意:サブコンチューンによるエンジントラブルはメーカー対象外です。メーカーHPをよく読み自己責任でお願いします。
購入動機
ハイエースのディーゼルエンジンはそこそこトルクフルなものの、高速の登り坂や追い越し加速でパワー不足を感じる人も多いのではないだろうか。
高速道路で120km/hほどで巡航していても、登り坂で前を塞がれて100km/h以下に落ちてからの再加速ではなかなか120km/hまで復帰しないし、エンジンもキックダウンしてうるさい。
過激なパワーまではいらないのだが、もう一声パワーがあれば運転が楽なのに!と思うことはしばしばあった。
そんなときにネットで見つけたのがTDIのサブコンチューンだ。
メインのECUに割り込ませて燃料噴射とブーストをコントロールすることでさらなるパワーを絞り出してくれる。
メーカーによると、パワーアップはなんと
馬力は144馬力から190馬力!
トルクは300Nmから378Nm!
さらに燃費も最大20%改善だとか!
馬力も上がって燃費も良くなるなら買うしかない!
さらに車の乗り換えてもサブコンの書き換えで次の車種でも使えるとのこと。次は1GDディーゼル(300系ハイエース)に乗ると思うので、長く使えるのはありがたい。
(ハイエースの場合、3.0Lディーゼルターボエンジン(1KD)と2.8Lディーゼルターボエンジン(1GD)でサブコンが異なるので注文時はお気をつけください)
メーカーサイトの本機の特徴がまとめられているので、そちらも転載する。
■主な特徴:
・ターボ・ブーストを双方に最適に制御
・ケーブル、ハーネスには純正エンジンコネクタを使用
・パワーとトルクが最大40%アップ
・燃料効率が最大20%改善
・取り付けは10分以内にプラグ イン、また取り外し可能
・マニュアル,セミ オートマチック,オートマチック トランスミッションに対応
・7段階の車両エンジン設定をご利用者が調整可能
・ご愛車のモデルと年代にあわせてプログラム
・DPFとEGRに対応
・ECUに安全かつ痕跡を残さない
・車の乗り替え時も再プログラム可能
燃費重視のモード1からパワー重視のモード7まで選択可能。
開封の儀
久々に箱を開けるだけでワクワクするプロダクト。
車に取り付ける本体、ハーネスはこんな感じ。
リムーバルキャップと呼ばれるノーマルに戻すパーツも付属する。
サブコンからリムーバルキャップに接続を切り替えるだけでノーマル状態にいつでも戻すことが可能。
純正ハーネスに割り込ませる部分。
燃料噴射とブーストを制御している。
取り付けるのが楽しみでしょうがない!(うひひ)
取り付け
作業時間は15分程度だろうか。
基本的に純正コネクタにワンタッチ接続でサブコンを割り込ませるだけだ。電気工作のたぐいは一切ない。
手順①:エンジンカバーを開ける
助手席下のカーペットをめくり、ストッパーを解除すると助手席が後ろへ倒れてエンジンルームへアクセスできる。
手順②:燃料噴射とターボブーストのコネクタを外す
コネクタの位置は下の画像を参照。
コネクタの爪を押さえながら引くと簡単に抜けるはずだ。
手順③:ハーネスの取りつけ
ハーネスはエンジンの熱から守るため、取り回しには注意が必要だ。
サブコン本体は熱を避けるためバッテリー周辺に設置する。バッテリー側からエンジン側に配線を通す穴があるので、そこにハーネスを取り回す。
そしてTDIのハーネスをさっき外したコネクタに割り込ませる。
ハーネスの取り回しはタイラップで純正ハーネスに沿わせたりして、エンジンからなるべく遠ざける。
手順④:サブコン本体の取り付け
ハーネスのサブコン側とサブコン本体を接続する。防水コネクタになっているので、しっかりと接続されていること確認しよう。
ECU本体の固定は、バッテリーの持ち手のヒモにタイラップ固定にした。また余ったハーネスはバッテリーマイナス端子周辺においた。ここら辺は熱源がないのでそれほど気を使う必要はないだろう。
取り付けは以上。
インプレッション
基本的に「設定4」での感想。
パワー
取り付けて最初の高速道路の合流加速、「マジか!」と笑みがこぼれるくらいの加速感。
非常に気持ちよく、するすると車速が伸びていく。
また、登坂車線があるような登り坂でもグイグイ登る。上信越道や中央道の登り坂でも余裕で120km/hキープ、アクセルもフルに踏まなくても普通にトップギアで(ウチは4AT)で登り切ってくれるといえば、パワー感は伝わるだろうか。
パワーが上がっても、ギクシャク感はなく、乗りやすさも損なわれていないことも付け加えておく。
設定7にすると、ベタ踏みでさらに加速感はでるが、設定4でも十分ノーマルよりパワーアップを体感できるので、エンジンの耐久性を考慮して設定4を常用している。
そうそう、パワーが上がって耐久性に弊害はでないのか、この製品の一番気になるところ。48Rはまだ5ヶ月しか使ってないので耐久性はレポできないので、メーカーのQ&Aを転載しておく。
Q.製品は安全ですか?
A.TDI Tuning社のすべての装置は安全であり、いかなる形でもエンジンに損傷を与えることはありません。TDI Tuning社は、長年にわたりディーゼル車のチューニングを行っており、特定の車両に取り付ける各装置に対して、どのようなセッティングを行う必要があるのか幅広い知識と経験を持っています。製品は、ECUに保持された情報を変えることはなく、メーカーの安全設定はそのままで、設定値が安全基準を超えないようにしています。車両自体の安全機能よってエンジンは完全に制御されており、車両の設定を無効にしたり、変更したりすることはありませんのでご安心下さい。
Q.なぜ、メーカーはそれだけのパワーを最初から出さないのでしょうか?また、エンジンの耐久性は落ちるのしょうか?
A.自動車メーカーはその車の使用される気候や条件に合わせた開発を行っている訳ではありません。燃料の品質なども違う条件でも世界中で使用できる車輌開発を行っています。また、生産コストを抑える為、同じエンジンを使用してさまざまに異なるパワー数値を提供したり、車両をより低い税区分にする為、エンジンについては安全マージンを必要以上に取っています。そのマージン部分を少しだけ減らすことでエンジンの耐久性を落とすことなく、安全性・信頼性・耐久性重視をしたデータプログラムをご提供致しております。また、TDI Tuning社ではすべての製品に対して継続的な検査・開発プログラムを実施しており、製品化前にテクニカルチームとテストドライバーが広範囲にわたって試験使用しております。 路上走行と独立したチューニングセンターでのダイナモテストの両方を実施することで、テクニカルチームは、性能と燃費を著しく向上させつつ、安全なレベルを設定しています。
48Rも数年使ってエンジンに問題なければ耐久性についてもレポしたい。
※2024/07/16更新※
取り付けから6年近く経つが、エンジンは快調そのもの。耐久性はまったく問題なしです。車検の時は念の為ノーマルに戻すリムーバルキャップを使用しています。
燃費
メーカーは20%向上と書いているが、5ヶ月走ってみた感じそこまでは上がらない。
だいたい平均すると10%前後という印象。
ハイエースの燃費計で細かく計測しているが、街乗りでは燃費同等か、5%向上するかしないか程度。
高速道路なら5~15%は上がっている印象。巡航速度が高い時のほうが燃費の向上しろが大きいと感じている。
48Rは年間20,000キロ走るので、概算で使う軽油は2,000リットル、金額でいうと250,000円ほど。
10%燃費が向上すると25,000円の節約になるので、侮れない金額だ。
高価なサブコンも、燃費改善でトントンか距離を走れば購入金額は取り戻せるはず。
本当に正確な燃費比較は、車メーカーや日本自動車研究所のように室内の台上試験で測定しなければならない(実走行の燃費は気温、風などの外的要因で数%ずれるのはザラ)。
物好きな人、だれかTDIのサブコン燃費測って下さい(笑)
室内台上での燃費計測の方法に関しては、こちらの記事でちょこっと書いているのでご参考に。
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48Rのハイエースにはクルコンを取り付けている。
こちらもデバイスを割り込ませて電気的にスロットルを制御するものだが、サブコンとの干渉なくどちらも正常に動作している。
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楽ちん巡航 ハイエース200系 後付けクルーズコントロール ~pivot 3-drive α~
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スマホでセッティング
TDIのアプリをインストールすることで、スマホから簡単に設定変更可能。
けっこうフィーリングが変化するので面白い。システムオフもワンタッチ。
「遅延時間」はエンジンをかけてからTDIが作動するまでタイムラグを設定できる(エンジン冷間時に馬力でるのは良くないのか?)。
他の口コミ
48Rだけのインプレでこんな高価なものを買うのも情報が不足していると思う。
この製品の口コミについては「みんカラ」にもインプレが多い。48Rも購入する前に参考にさせてもらった。
また、ブログ読者様からもコメントを頂いて燃費が2km/lも伸びたそうで。
ルーフボックスでこの燃費はすごい。
こんなに燃費伸びるなら、48Rも新車購入の2014年から装着しておけば良かったぜよ(とほほ)。
相性問題?!
読者様より情報をいただきました。
初めまして
いつも参考にカスタムさせていただいています。
当方も4型4wd乗りです。釣り、スキー、キャンプに活躍しています♪
Tditining 同じ製品使いました。最初は快適に使えていましたがエンジンエラーが頻繁に出るようになり出力制限や停止したりして取り外しました。トヨタに診てもらいましたが燃料漏れ履歴有りとのこと。外した後は問題無く動いているのでtdituningの相性かもしれません。燃費は5〜10%は良くなっているので残念です。人柱の参考になれば(笑)
中華FFヒーター付けましたがおススメです
エンジンエラーがでる事象が報告されています。
48RのTDIサブコンは全く問題なく1年以上使っているが(1年使って大丈夫なら今後も大丈夫でしょう)、ハイエースによってはうまく作動しない場合もあるようです。
まとめ
別物の車のように良く走るし、それでいて燃費も改善する優れもの。
高速道路でメインであと一声パワーが欲しい48Rには大満足の買い物となった。
やっぱ車は速いほどストレスがない!
気に入らない場合は返金保障もあるので、お気軽に試してみてはいかがでしょうか?