ジムニーらしいアグレッシブでブロッキーなタイヤを履きたいということで、純正のブリヂストン デューラーH/TからTOYO OPEN COUNTRY R/Tに履き替えた。
こいつは見た目はアグレッシブなM/T風のブロックタイヤに近いルックスながら、オンロード性能も考慮された良いとこ取りのタイヤである。不快なタイヤノイズはほとんどなく、乗り心地もしなやか。
それでいてオフロードでは充分なトラクションで、ジムニーの車体をぐいぐい前に蹴り出していく。
また、タイヤ変えるだけでぐっと四駆らしさが増すドレスアップ交換も抜群。A/Tタイヤだとルックスが物足りないし、M/Tタイヤでロードノイズや乗り心地などを犠牲にしたくないユーザーには最適解ではないだろうか(48Rは超満足)
4x4(SUV用)タイヤのH/T A/T M/Tって?
4x4タイヤのパターン名の末尾に書いてある「A/T」などの表記は、4x4タイヤのなかでも走行用途ごとの区分けを表している。
4x4タイヤの区分け
・H/T:ハイウェイテレインの略。オンロード向けパターン
・A/T:オールテレインの略。その名のとおり、全ての(オール)の地形を走ることを考えられており、舗装路からオフロードまで対応したタイヤパターン
・M/T:マッドテレインの略。舗装されていない不整地や泥濘地といったオフロードでの走破性を高めたタイヤパターン。
どのメーカーも大きくこの3つにカテゴライズされれいる。
この表記方法は特に法規で規定があるわけでなく、各メーカーで微妙に呼び名が異なっていたり、A/TでもM/TよりだったりH/Tよりだったりするので、詳しくはメーカーHPで確認するのが良いかと思う。
それでは、次に各カテゴリについて、詳しく解説していく。
H/T:ハンドリングや静寂性に優れるオンドーロパターン(ジムニー純正タイヤDUELER H/T 684 Ⅱ)
オンロードメインのパターンのため、舗装路でのハンドリングや乗り心地、また転がり抵抗などが優れている。
JB64/JB74ジムニーも純正タイヤはH/T。
舗装路を走るだけなら最も快適なのは間違いないが、ジムニーのような本格四駆と組み合わせた場合、見た目のアグレッシブさが物足りないのが不満点。
ちなみに、ジムニー純正のデューラーH/Tは、一応「M+S(マッドスノー)」表示付き。
「トレッドウェアインジケーター(摩耗限界)」以外にも「スノープラットフォーム(スノータイヤとしての摩耗限界)」もついているが、雪道は走れないし、チェーン規制も通行できないので悪しからず(そんな奴いないと思うが)。
チェーン規制を走るには、「スタッドレス」表示付きのタイヤまたは「スノーフレークマーク」付きのタイヤが必要である。
ジムニーの純正デューラーH/Tは、なんで「M+S」刻印付いているのだろうか。。(謎)
(一応、ETRTOというタイヤ規格では、乗用車タイヤより少しでも泥濘路または積雪路走れたら「M+S」と表記できると書いているので、法規上は問題なし)
A/T:様々な道での走破性と快適な走りを両立し、低燃費性能やライフ性能にも配慮したオールステージタイヤ
オールテレインの略。その名のとおり、全ての(オール)の地形を走ることを考えられており、舗装路からオフロードまで対応したタイヤパターンとなっている。
オンロードの快適さとオフロードでそこそこのトラクションはあるが、逆にどっちつかずの中途半端なポジションとも言える。
M/T:ハードなマッドステージをも走破する本格オフロードタイヤ
マッドテレインの略。舗装されていない不整地や泥濘地といったオフロードでの走破性を高めたタイヤパターン。
不整地での走破性は高く、タイヤも頑丈に作られている。多少岩にぶつけても平気だし、タイヤサイドを段差に押しつけてトラクションを稼いだりできるようにサイドウォールがごつく作られている。
一方で、多少パターンノイズがうるさかったり摩耗ライフが短かったり舗装路のWET性能が低かったり転がり抵抗が大きかったり乗り心地が悪かったり(デメリットいっぱいあるなw)、不整地以外は割り切る必要がある。
デメリットが多いとはいえ、オフロードでの走破性は1番なので、トライアルやダート系競技ならM/T一択。
また、タイヤブロックが大きく隙間も空いているアグレッシブなタイヤパターンなので、四駆らしさを演出するドレスアップ交換も抜群。
48Rも気になるタイヤではあるが、雨の高速道路が怖いので却下した(大きいブロックパターンは排水性低く水に浮きやすい)。
R/TはTOYOオリジナル
今回交換したTOYO OPEN COUNTRY R/Tの「R/T」はTOYOオリジナルのタイヤカテゴリだ。
R/Tとは、Rugged Terrain(ラギッドテレイン)の略で「でこぼこのある」、「ごつごつした」、「起伏のある」地形や路面に対する特化性能を持つことを意味する。
メーカー曰く、オールテレイン(A/T)タイヤの快適な走りとマッドテレイン(M/T)タイヤのアグレッシブなルックス&パフォーマンスの“いいとこ取り”をしたポジショニングだ。
パターンもまさに合いの子。
センターはブロックの間隔を詰めてドライ性能に振って、サイドはブロッキーなM/Tライクなパターン。
見た目のアグレッシブさもM/Tと比べても遜色ないくらいで、どこでも走りそうなやる気のあるパターン。
オンロードメインだが、たまに林道や猿ヶ島に
遊びに行く48Rにとってはベストタイヤではないだろうか。
ちなみにコチラはOPEN COUNTRY R/Tのテスト動画。
【YouTube概要欄引用】
TEAM JAOSドライバーの能戸知徳氏によるOPEN COUNTRY R/Tのインプレッション動画。 オンロードでの快適性とオフロードの走破性を両立したOPEN COUNTRY R/T。 ラリーの世界では、より高い走破性を発揮するM/Tを装着することが常識である中、能戸氏は、M/TではなくR/Tを装着してラリー本番に臨むことを決めました。 アジアクロスカントリーラリーでクラス優勝を果たした実力派ドライバーは、その走破性をどう評価したのでしょうか。 OPEN COUNTRY R/T https://www.toyotires.jp/product/oprt/
ハイラックスの巨体をぐいぐい進めるトラクションに、48Rの購買意欲も最高潮!
カテゴライズまとめ
TOYOタイヤさんのHPにオープンカントリーのカテゴリーごとの性能がわかりやすくグラフ化されているので記載する。
タイヤ選びのご参考に。
JB74ジムニーシエラ純正車高で履けるサイズ
走破性を考えると、外径は大きいほうが段差の乗り越えで有利である。また、ジムニーにはデカいタイヤを履いたほうが、四駆らしさが引き立ってカッコ良いものである。
そうなると多少サイズアップしたいが、純正車高、ノーマルバンパーだと車体当たりの問題からリミットに気をつけなければならない。
JB74ジムニーシエラで履けそうなサイズをピックアップした。
OPEN COUNTRY R/T | 外径 | 幅 |
195/80R15 | 688mm | 204mm |
215/65R16 | 691mm | 215mm |
215/70R16 | 709mm | 215mm |
225/70R16 | 723mm | 225mm |
別記事で車体当たりのチェックをしているが、ノーマル車高ノーマルバンパーでは215/70R16が限界。
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社外のショートバンパーを入れたら、225/70R16まで装着可能だ。
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JB74ジムニーのホイール選び エンケイRPT1
さて、お次は純正15インチから16インチ化なので、ホイールを新調せねばならない。
ホイールはJB74ジムニーシエラ向けに様々なデザインのものが売られているが、48R的には「Rays」か「エンケイ」「BBS」推し。
ホイールはどれも丸いように見えるが意外とバラツキがあって、真円度やバランスに差があるもの。お仕事で新品ホイール単体でホイールバランスを取ったりするのだが、上記メーカーはビシッとしている。
他にも良いメーカーはあると思うが、ハズレのない信頼ブランドから選びたい。
さて、その中でも今回はエンケイの「RPT1」をチョイス。Raysの「A-Lap J」も軽くて魅力的なのだが、お値段が高いのと納期がかかるようだったので、即納のRPT1をチョイスした。
サイズは6J インセット0を選択。
タイヤのリム幅的にはより軽量な5.5Jも適用範囲内だが、タイヤはなるべくリム幅を広げたほうが横剛性が向上してステアリング応答が良くなる。
また、215/70R16の標準リム幅は6.5なので、より近い6.0Jのほうが好ましいだろう。
もちろん、厳しい試験をクリアしたJWLやVIAの刻印付き。
ふふふ、イケメンホイール(満足)
純正サイズのOPENCOUNTRY R/Tもあり
今回48Rはホイールも変えたかったのでラインアップの多い16インチにしたが(ジムニーシエラ用15インチホイールは選択肢があまりない)、純正ホイールにぴったりな195/80R15サイズのOPEN COUNTRY R/Tもラインナップされている。
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純正と同じ外径だけど、サイドがゴツくなってかっこいい。
JB74ジムニーのタイヤ交換
タイヤ交換については別記事で紹介している。
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ちなみに、ホイールナットはアルミに交換。
1輪あたり202gも軽くなるから、4輪合計で800g強の軽量化。
純正ナットは310g。メッキされてはいるが、融雪剤の影響でで錆が浮いている。
購入したアルミナットは108g!軽〜い。
四輪交換して、800gも軽くなったよ。
カラバリも4色展開なので、愛車のホイールに合わせやすい。
空気圧について
タイヤサイズは変更しているが、空気圧はJB74ジムニーシエラ標準の180kPaで設定。
ジムニーでタイヤサイズを変更した際、空気圧設定で悩まれるかたもいるかと思うが、ここらへんの話は別記事でねっとり解説しているので、お時間あれば読んでいただけると幸いでございます。
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また、TPMSというタイヤ空気圧をリアルタイムでモニタリングできる装置をつけておくと空気圧管理の煩わしさから解放されるので、おすすめのアイテム。
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JB74W ジムニーシエラにOPEN COUNTRY R/T 215/70R16 インプレッション
さて、相変わらず長い前置き後のインプレッション。
順番に行きますか。
はみ出しタイヤチェック
ギリギリツライチ!
インセット0で215幅が純正フェンダーの限界点という印象。もちろん車検官のさじ加減もあるので、もうちょい幅広でも車検は通るかもしれないが、あまり冒険はしたくない(車検でビクつくのは無駄な労力)。
レイズA-LAPはインセット+5なので、225幅まで入るかも。
ルックス
友人がマイジムニーを初めて見た時の「ジムニーいいねー、お、タイヤも変えてんじゃん!」の一言でもう大満足なのですよ。
やっぱ、ジムニーつけるタイヤは一目でそれとわかるアグレッシブなパターンが良い。
さて、ねっとり見て下さい。
うーん、カッコいい(タイヤだけでなくマイジムニーも)
リフトアップしてないんだけど、ブロッキーなタイヤにするだけで”四駆らしさ”が一気に増したよね。
乗り心地、静寂性
見た目のゴツいイメージから、もっとロードノイズがうるさく乗り心地も硬いかと思っていたが、良い意味で期待を裏切った。
ロードノイズはほとんど気ならないし、乗り心地もタイヤのダンピングが効いていてギャップの振動もいなしてくれるしなやかさがある。
買う前は、もしかしたらゴーゴー煩いタイヤだったらどうしようと思っていたが、杞憂に終わった。
ハンドリング
48Rは峠がけっこう好きだったりするのだが(昔ミニバイクでレースしてたり、趣味でレンタルカートやってたり、コーナー攻めるのは大好き)、ハンドリングは気持ちハンドルが重くなった程度で違和感なし。限界グリップは純正デューラーよりちょっと低いと思う(いつも攻めるコーナーで横滑り防止装置がピカピカ光るのが早い)。
とはいえ、ちょっと良いペースで流すくらいなら全然問題ない。
高速道路でもしっかりした手応えで、120km/hオーバーでのコーナリングやレーンチェンジもタイヤの向いている向きがしっかり伝わり、不安は全くない。
ウェット性能
高速道路のウェット攻めるのは怖いので、ノーコメント。
でも、パターン的に純正デューラーが細かい溝がたくさんあるのに対し、OPEN COUNTRY R/Tはブロック大きいので低いんでしょうね(それでもM/Tよりは良いと思って購入している)
今までは雨の高速のカーブ区間でも120km/hで巡行してたけど、タイヤ変えてからは慎重になってます。
オフロード性能
猿ヶ島でオフロード初心者が遊ぶには充分すぎる性能。
ノーマルタイヤの時はホイルスピンさせながら登ってたラインも、オープンカントリーならタイヤが食ってくれるのでかなり走りやすい。
トラクション良いと挙動も乱れないので、オフロード走行が楽で気持ちに余裕が持てるようになった。気持ちに余裕ができると、走りながらラインを考えたり車の挙動や足の動きも考えることができて、今まで以上にオフロードが楽しい!
M/Tに比べると絶対的なグリップは低いかも知れないが、遊びなので登れないラインは引き返せば良いだけ。
48R的にはこれくらい路面食えば、充分遊べるタイヤである。
まとめ
見た目良し、性能良しで大満足。
オンロードメインだけど、たまに猿ヶ島とか林道で遊びたい用途なら、最適なポジションのタイヤである。
また、ドレスアップ目的でもM/Tほどオンロード性能を犠牲にしていないので、有力な選択肢になるのではないだろうか。
他にも「JB74ジムニーシエラ(☜クリック)」カテゴリーで様々なジムニーに関する記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。
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