さて、いよいよ発売された待望のジムニーノマド(5ドア)。
話題沸騰でみんな5ドアジムニー欲しい!って言ってるけど、本当に5ドアが必要なのでしょうか?
48RはJB74ジムニーシエラに5年乗っているのだが、3ドア車は狭い!って思う時もあれば3ドアで何の不便も感じないときも結構ある。
というわけで、ジムニーノマド(5ドア)選びの参考に、ジムニーシエラ(3ドア)に乗ってて5ドアが欲しくなる瞬間(もっと広ければ良いのになと思う瞬間)について共有させていただきます。
使い方によっては意外と3ドアジムニーでも不便ないし、むしろ5ドアと3ドアの差額でリフトアップキットとタイヤホイール買えたりするので、5ドアが必要ない人は3ドアのジムニーシエラを買ってカスタムするがオススメだったりしますよ。
ジムニーシエラ(3ドア)とジムニーノマド(5ドア)の違いについて
まずは基本的なところとして、ジムニーシエラ(3ドア)とジムニーノマド(5ドア)の違いを抑えておこう。
ドアが2枚追加され全長が340mm伸びた
全長[mm] | 全幅[mm] | 全高[mm] | ホイールベース[mm] | |
ジムニーシエラ(3ドア) | 3,550 | 1,645 | 1,730 | 2,250 |
ジムニーノマド(5ドア) | 3,890 | 1,645 | 1,725 | 2,590 |
差 | +340mm | ±0mm | -5mm | +340mm |
ジムニーシエラとジムニーノマドの違いはドアの枚数と全長。
ご存じのとおりジムニーノマドでは後部座席用のドアが2枚追加されており、全長が3.550mmから3,890mmと340mm延長された。全幅および全高は変わってないので、単純にシエラのボディが延長された形である。
ボディが340mm延長されたので室内長も同様に長くなっており、室内前部から後部座席後端までのまでの室内長+115mm、荷室が225mm延伸され、シエラより余裕のある室内空間となっている。
これはジムニーシエラは軽自動車のジムニーとボディが共通なため、軽自動車の全長3,400mm以内が律速になっており室内空間が大きくとれなかったが、5ドア化ボディを新たに設計することで大きく居住性が向上した部分である。
とはえいえ、全幅に関しては変わっておらず、もともとシエラの全幅はオーバーフェンダー分を含んだ幅であり、純粋なボディ幅に関しては軽自動車のジムニーと同じ1,475mmであり、シムニーノマドの全幅も同様である。
というわけで、ジムニーノマドは前後方向には広くなったものの、幅方向は軽自動車並みなのである。
(さらに小型乗用車の枠でボディ全長をさらに伸ばすことも可能だが、見た目や車体剛性のバランスをみて「シエラの全長+280mm」に落ち着いたと思われる)
また、ノマドになってホールベースが伸びたことでスポイルされたのが小回り性能。
ノマドの最小回転半径5.7mはかなり大きくミドルクラスのSUVより小回りが利かないくらいである。
(下記リンクのノマドと同価格帯SUVを比較した記事でも最小回転半径を比較しているので、よろしければ参考にしてみてください)
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小さくて小回りが効くのがジムニーの良いところなのに、ちょっと残念である。
カラーラインナップの違い
ジムニーノマドのカラーラインナップは次の通り。
基本的にはインド生産のジムニーと同カラーだが、下のインドジムニーのほうがカラーラインナップが多く、少し間引かれているのは残念である。
↓インドのジムニーカラーラインナップ
一方こちらはシエラのカラーラインナップ。
12種もあり、カラーの選択肢はシエラのほうが多い。
参考情報だが、JB64/JB74の人気カラーについては48Rが独自に道行くジムニーのカラーを集計して、人気ランキングを作成しております。
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3番人気のミディアムグレーがノマドでは選べないのはちょっと残念。
エンジンは同じ
エンジンのスペックはジムニーシエラもジムニーノマドも全く同じでスペックは下記の通り。
型式 | K15B型 | |
---|---|---|
種類 | 水冷4サイクル直列4気筒 | |
総排気量(L) | 1.460 | |
圧縮比 | 10.0 | |
最高出力(kW/rpm)ネット | 75〈102PS〉/6,000 | |
最大トルク(N・m/rpm)ネット | 130〈13.3kg・m〉/4,000 | |
ボア(mm) | 74.0 | |
ストローク(mm) | 84.9 | |
ストローク/ボア | 1.15 | |
VVT | 吸気VVT | |
エンジンオイル粘度 | 0W-16 |
4人で乗ることの多いと思われるジムニーノマドのパワーユニットには、ターボやマイルドハイブリッドを組み合わせて欲しかったところ。なんせ、1人で乗っているジムニーシエラでさえ高速道路の上りではパワー不足だからね。
また、ガソリンタンクの容量も両者とも40Lとなっている。これもボディが長くなる分スペースに余裕ができるのでガソリンタンクも大きくして欲しかった。ジムニーは燃費が悪いので40Lタンクじゃ給油回数が多くなってしかたないのだ(大体400〜450km走ると給油ランプ点きます)。
トランスミッションは同じ
トランスミッションもジムニーシエラとジムニーノマドで全く同じものが使われている。
最近のSUVらしく6ATにして欲しいところだが、縦置きエンジン用の小型6速ATが世の中に存在しないのだから仕方ない。
ちなみに、ジムニーのMT/AT比率については48Rの独自調査をコチラの記事にまとめてます。
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ジムニーのMT/AT比率調査
街中でカッコ良いジムニーを見かけるとついつい室内もどんなカスタムをしているか覗き込んじゃうんだけど、さすがジムニーだけあってMT比率がめっちゃ高い。 そこでジムニーのMT/AT比率が気になってネットで ...
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(JC74ジムニーノマドも調査予定です、なかなかデータを集めるのが大変なんだけど)
駆動形式は同じ
駆動形式に関しても、ジムニーシエラ/ジムニーノマド共通で機械式副変速機式のパートタイム4WDとなっており、ギア比まで全く同じである。
インテリアは共通部分も多い
インテリアのついては共通部分も多く、コックピットや運転席/助手席に関してはシエラもノマドも共通である。
■ジムニーシエラ(3ドア)
■ジムニーノマド(5ドア)
共通コックピットなので、JB64/JB74ジムニー用に販売されているナビやスピーカー、ドリンクホルダーやトレイなどの小物は共通で使えそうである。
一方シエラとノマドで異なるのが後部座席
■ジムニーシエラ
■ジムニーノマド
やはりノマドは全長が伸びた分後部座席の足元空間に余裕があるし、ラゲッジもシエラより広くなっている。そしてなにより後部座席にドアが追加されたことで、後部座席の乗り降りも簡単になったのが嬉しいポイント(シエラで4人乗ると、後部座席の人が外に出るのにイチイチ運転席から降りるのめんどくさいのよ)。
また、シエラのオーディオはフロント2スピーカーの構成だが、ノマドではリアスピーカーが追加され4スピーカーとなっている。
リアの居住性が良くなって音楽も聴きやすくなり、だいぶ後部座席にも人権が与えられた感じである。
ただ、室内は広くなったものの、ノマドは後部座席を倒してもフラットにならないのは残念。
JB64/JB74ジムニーの場合、後部座席を倒すとフラットになるので、車中泊派にとって嬉しいのだ。
せっかくノマドは広い室内空間を手に入れたのに、車中泊に向いてないのは勿体無い。
定員は同じ
ジムニーノマドは小型乗用車だが、ボディ幅は軽自動車のジムニーと同じなので、横に二人並んで座るのが限界。
というわけで、定員はジムニー/ジムニーシエラと同じく4人である。
同価格帯の他のSUVは大人5人乗れるところやや少ないが、まあ5人なんてめったに乗らないのであまりデメリットではないかもしれない。
シエラとノマドの価格差は566,500円
シエラとノマドの価格差はATでもMTでも566,500円である。
566,500円といえば3インチリフトアップキットにアルミホールとタイヤまで買えちゃう金額ですよ!
また、48Rのように安価な1インチリフトアップの場合だと、アルミホイールとタイヤに加え前後パンパーまで購入して50万円もかからないくらい。
ノマドを買わず、安いシエラを買ってその分カスタムに回すのも十分にありだと思います。
ジムニーシエラ/ジムニーノマド違いまとめ
車体は長くなったものの、エンジンや駆動系に違いはなく、またインテリアも共通部分が多いので、少々乱暴にまとめるとジムニーシエラをベースに車体を延長してドアを2枚追加しただけである。
というわけで、性能や機能において両者に大きな違いはなく、単純に室内の広さだけで選べば良いということである。
ジムニーシエラ(3ドア)に乗ってて
ジムニーノマド(5ドア)が欲しいと思うとき
実はあまり3ドアジムニーで不便感じてないのよね。
それでも5ドアであるジムニーノマドが欲しくなる瞬間といえば次のようなシーン。
3人以上で出かける時ノマドが欲しい
3人以上で出かけるとき、やはり3ドア車では手狭である(下はJB74ジムニーシエラではなく、JB23ジムニーに乗ってた時の写真)
先に説明したように、後部座席の乗り降りに前の人がイチイチ降りるのも面倒くさい。
また、後部座席に人が乗ると荷室が激狭で荷物もほとんど載らないのである。
ジムニーで4人乗って旅行なんて考えてはいけない。
やはり、3人以上でお出かけするときは、ジムニーノマドが欲しい!
しかしながら、3ドアのジムニーでも、後部座席を使わずに荷室として割り切ればまあまあの積載性である。
これだけ広ければ2人で旅行なんて余裕だし、キャンプ道具もかなり積める広さである。
というわけで、最大2人までしか乗らないなら価格が安く小回りも効くシエラを全力でオススメします。
2人でスノーボードに行く時ノマドが欲しい
さきほどは2人までならシエラで良いと書いたばかりで恐縮なのだが、スノーボードのように長物を積む時に限っては2人乗車でももっと広い車が欲しくなる。
なんせ、シエラの荷室に160cm近いボードを押し込むには、斜めに積んだり工夫が必要でとても使い勝手が悪いのだ。
例えば下のように荷室にドカンと斜めに置くか。
片側のリアシートを出して立てかけるように積むか。。
そして荷物は斜めにしたボードの間に詰め込んでいく。。
ノマドでどれだけボードが積みやすくなるかまだまだ未知数だが、2人乗車のシエラでスノーボードに行くと不便極まりないので、その時はノマドが欲しいな〜と思う瞬間である。
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ジムニーシエラとジムニーノマドの違いまとめ
さて、ここまでシエラとノマドの違いを解説してきたが、その上で本当に5ドアのジムニーノマドが必要かと考えると、意外と必要な人は少ないのではないでしょうか?
ノマドが本当に必要なのは、3人乗車以上かスノーボードのような長物を積むような使い方の人くらいで、実はほとんどの場合は3ドアのシエラでも事足りるのだ(ファミリーカーとしてジムニーノマドを使いたいねん!って人もいるかもしれないが、ファミリーカーにしたいならミニバンが1000%良いです)。
また、ノマドはシエラに比べ566,500円も高いので、やっぱ差額でリフトアップやホイールとタイヤ、その他バンパーなども買えちゃうなーと妄想してみると、シエラの株も急上昇でしょう。
話題沸騰でみんな5ドアで盛り上がっているが、落ち着いて考えると必ずしも5ドアでなくても良い人も多いのでは?という記事でした。
他にも「JB74ジムニーシエラ(☜クリック)」カテゴリーで様々なジムニーに関する記事書いてます。よろしければ、そちらの記事もどうぞ。
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ブログ筆者48Rのハイエース売却時では、ディーラーより40万円も高い査定額でした。
ディーラーの査定だけだと、絶対損します。